北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)6月23日付

道医が役員改選、長瀬会長6選

 道医(長瀬清会長)は17日に開いた第149回定時代議員会で、任期満了に伴う役員等の改選を行った。会長をはじめ全候補者が定数通りだったため、定款規則により投票を行わず、長瀬会長が6選、副会長に藤原秀俊、深澤雅則、小熊豊の3氏が再選された。

 長瀬会長は開会あいさつで、9日に閣議決定された「骨太方針2017」と「未来投資戦略2017」について、地域医療構想が入院医療費の削減手段とされ、遠隔地の専門医がICTを活用して検査指示や治療をすることが盛り込まれたことを問題視し、「医療体制のあり方を変えるようなことは十分検証し、納得の上で進めるべきだ」と強く求めた。 


外国人患者受け入れ、7割経験─道運輸局調査

 道内医療機関の7割弱に、外国人患者の受け入れ経験があることが、道運輸局の調査で分かった。診療時は医師自らが対応するほか、添乗員や院内スタッフが通訳するケースが多い一方、コミュニケーション不足による診療費未払い事例も報告されている。

 調査は病院と有床診療所を中心に2016年9月に実施、585施設の回答をまとめた。

 過去3年間に「受け入れ経験あり」は390施設(67%)、うち4分の1の102施設で入院実績があった。外来・入院を含めた年間の受診者数は「10人以内」が267施設(68%)、「40人以上」は18施設(5%)。

 


がん緩和ケア国際会議、ブライトバート氏が講演

 第2回がん緩和ケアに関する国際会議(主催・医療法人東札幌病院)が16、17の両日、札幌市で開かれた。「がん患者の精神・心理療法における最近の進歩」と題したシンポジウムでは、米メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのウィリアム・ブライトバート博士が基調講演し、進行がん患者の人生の意味に焦点を当てた集団精神療法を紹介した。

 博士らが開発した「意味に焦点を当てた精神療法(MCP)」は、死に直面する進行がん患者が持つ▼抑うつ▼絶望感▼死への希求▼自殺念慮─等に対し、人生の「意味」の感覚を持ち続け、さらにそれを強めることを目的とした介入方法。

 


北海道がんセンター、がん遺伝子外来7月開設

 白石区の北海道がんセンター(近藤啓史院長・520床)は、がん患者の遺伝子情報を基に、最適な治療薬を判別する「がん遺伝子外来」を7月4日から開設する。保険外の医療サービスとして、個別化医療を進めていく。

 外来は医療機関からの紹介患者(がんステージ問わず)を対象に、毎週火・木曜日に各3人を上限に行う。  病理専門医らの説明を経て、患者が持参した病理標本と採取した血液の遺伝子を、外部の臨床検査センター(ジェネティックラボ)で調べ、三菱スペース・ソフトウエアで解析の上、報告書を作成。 

 


浦河赤十字、WLB推進で職員定着

 日高管内浦河町の浦河赤十字病院(武岡哲良院長・246床)看護部は、ワークライフバランス(WLB)推進に向けて、就業規則の周知や、規則内容の検討会の開催を通して職場環境を改善。有給取得者の増加、看護師の定着につなげている。

 病院は1990年から看護専門学校を併設し、道内を中心に多くの看護師を輩出している。同校から毎年一定数を採用しているが、3〜4年で退職する職員が多いことから定着が喫緊の課題だった。

 看護師の平均勤続年数は8年と短いため、年齢層は若年の20代が半数以上を占め、指導を務める中間層が圧倒的に少ない状況が続いていた。

 




●DPC・出来高病院の合併 一定条件で申請不要─中医協
●収益目標達成86% 道立病院16年度評価
●北大COI拠点 岩見沢市で母子健康調査 
●町立沼田厚生クリニック 7月3日移転オープン
●カンフォータブル・ケア─旭山


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。