北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成29年(2017年)5月19日付

15年7月道内病床機能報告、急性期 1年で1464床減

 道は、病床機能報告制度に基づき、一般病床・療養病床を有する病院・診療所の2015年7月1日時点における医療機能ごとの病床状況をまとめた。「急性期」は3万6,806床で、初の報告となった14年7月1日時点に比べ1,464床減った。6年経過した時点で予定している機能は、「回復期」が24%・1,400床程度増える一方で、「慢性期」が600床強、「急性期」が300床弱、「高度急性期」が約200床減る見通しだ。
 同制度は、医療介護総合確保推進法による医療法改正を受けて、14年10月に施行。4区分の医療機能の現状と今後(6年後)の方向について、各医療機関が自主的に選択して病棟単位で報告している。

 


札幌市救急安心センター、16年度利用5.9%増加

 札幌市は電話による救急医療相談窓口「救急安心センターさっぽろ」の2016年度利用状況をまとめた。相談件数は、前年度比5.9%、2,581件増の4万6,106件、1日当たりは7.4件増の126.3件だった。プロトコールで119番転送となった6割近くの相談者が辞退を申し出て、自己受診や様子見、相談後など自身で対応していた。
 同センターは、安易な救急利用を減らすることを狙いに、市消防庁舎内に13年10月から開設。「♯7119」で、看護師が24時間365日相談を受け付け、症状に応じ助言し、判断に迷う事例はオンコールで医師が対応。

 


道透析療法学会、腎性貧血 ヘプシジンが今後標的に

 第91回道透析療法学会(会長・伊丹儀友伊丹腎クリニック院長)が札幌市で開かれ、兵庫医大内科学腎・透析科の中西健主任教授が特別講演を行った。肝由来ペプチドホルモンであるヘプシジンを軸に、透析患者における腎性貧血治療の新しい流れを展望した。
 中西教授は赤芽球系細胞における造血メカニズムについて、造血ホルモンのエリスロポエチンだけでなく、糖たんぱく質トランスフェリン結合鉄が存在することで造血が進むと前置き。透析患者のように慢性炎症や鉄過剰があった場合、ヘプシジンを介して機能性鉄欠乏に陥る仕組みを解説した。

 


札幌渓仁会リハビリテーション病院、6月オープン

 医療法人渓仁会(田中繁道理事長)は、中央区北10条西17丁目に札幌渓仁会リハビリテーション病院(143床)を6月1日にオープンする。回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟を柱に、ポストアキュート、サブアキュート患者を積極的に受け入れ、地域活動にも力を入れて在宅医療を支援していく。
 新病院の規模は、5階建て延べ8,500平方メートルで、院長には横串算敏札幌西円山病院副院長が就任する。病床は同一法人の札幌西円山病院から、まず96床を移設。その後、段階的に増やして、9月までに143床とする計画だ。

 

 


かかりつけ薬剤師・薬局、ビジョン実現へ行動計画

 厚生労働省の「『患者のための薬局ビジョン』実現のためのアクションプラン検討委員会」は、かかりつけ薬剤師・薬局に求められる機能等を報告書にまとめた。▼患者の服薬情報の一元的・継続的把握とそれに基づく薬学的管理・指導▼24時間対応・在宅対応▼地域の医療機関等との連携─の必要性を指摘。併せて国、自治体、関係団体の役割明記、評価指標(KPI)設定とともに、患者や地域住民が業務のメリットを感じられる取り組みを進めていくよう提案している。

 




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