北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)12月16日付

道医療審議会、「地域医療構想」を答申

 道医療審議会(会長・長瀬清道医会長)は、道から諮問された、2025年の医療需要推計やあるべき医療提供体制の方向性を示した「道地域医療構想」を了承。13日、高橋はるみ知事に答申した。

 同構想は、道医療計画の一部として策定。団塊の世代が全て75歳以上となる25年の人口構造変化等を見据え、21医療圏の機能区分ごと(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)の必要量を定め、病床機能の分化、連携促進、在宅医療等の充実、医療・介護従事者の確保・養成等の施策の方向性を明示している。


道内16年新規診療所、6年ぶり全3次圏で開業

 道内で2016年1〜12月に新規開業した診療所(新規保険指定から移転等を除く)は、過去最少だった前年を7件上回る62件だったことが本紙のまとめで分かった。3次医療圏別では6年ぶりに全圏域で開業があったが、道央圏が約8割(50件)、札幌市内に限ると63%(39件)と過半数を占め、一極集中傾向が続いている状況だ。

 過去10年間の開業件数動向では、第5次医療法改正の影響で100件を超えた06年から減少傾向が続き、10〜13年は4年続けて減少、14年に増加に転じたものの、15年に過去最少の55件を記録した。


北大解剖発生G、青斑核神経細胞活性化で日常記憶保持

 北大解剖発生学分野の竹内倫徳客員研究員(英国エディンバラ大博士後研究員)と渡辺雅彦教授らの研究グループは、ささいな日常の記憶が直前や直後の新奇な体験で忘れにくくなる仕組みとして、脳幹にある青斑核の神経細胞活動が上昇し、海馬のドーパミンD1受容体を介して記憶保持を強化することがマウス実験で分かったと発表した。健忘症を予防・改善する新たな創薬への貢献が期待されるという。  

 ヒトや動物の海馬に形成される日常の記憶は多くがすぐに忘れられ、記憶獲得直前・直後の新奇な体験で保持が強化されることが知られる。


JR札幌、メンタルヘルス研修をキャリア別に実施

 中央区のJR札幌病院(安藤利昭院長・312床)保健管理部は、JR北海道の全社員を対象に、さまざまなメンタルヘルス研修を実施。中でも新人、新任管理者、管理者(現場長)それぞれを対象としたキャリア発達段階別の研修を通じて、安全を担う社員の心と体の健康づくりに取り組んでいる。  

 同病院はJR北海道の心の健康づくり計画に沿って、10年近く前から保健管理部によるメンタルヘルス活動を社員対象に展開している。


全国介護コンテスト、置戸高の2人が優秀賞

 介護福祉士を養成する道立置戸高(オホーツク管内置戸町)の3年生2人が、石川県で開かれた第5回全国高校生介護技術コンテストに出場し、2位に相当する優秀賞に輝いた。それぞれ看護学校への進学が内定しており、介護の知識と技術を有する看護師を目指す。

 11月に行われた全国コンテストに出場したのは、8月の道地区予選会を勝ち抜いた山田亜希さんと吉田桃花さん。全国9地区の代表校1校(九州地区は2校)に、前回優勝校と開催地の各1校を加えた計12校が参加した。


介護療養病床、「要介護高齢者の長期療養・生活施設」に

 厚生労働省は、社会保障審議会「療養病床の在り方等に関する特別部会」に、2017年度末に設置期限を迎える介護療養型医療施設(介護療養病床)の議論の整理案を提示した。転換先となる新たなサービス類型は「要介護高齢者の長期療養・生活施設」として介護保険法に設置根拠などを規定、医療法上も医療提供施設として位置付けるとしたほか、主な利用者像、施設基準をはじめ、経過措置、転換支援策などを盛り込んだ。


●厚労省アレルギー疾患基本指針案─拠点医療機関を整備

●当事者と家族の支援推進 高次脳機能障害で講演会

●札医大病院─ロボット大腸手術見学施設に

●北星記念─リハ充実、在宅復帰促進

●桧山塾に地元高校生37人


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。