北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成28年(2016年)4月29日付

道医・日医、メディカルウイング早期実現を安倍首相に要望

 道医の長瀬清会長、目黒順一常任理事は、日医の横倉義武会長らとともに首相官邸を訪問。道航空医療ネットワーク研究会(会長・浅井康文札医大名誉教授、HAMN)が研究運航を行った医療優先固定翼機(メディカルウイング)の本格運航実現に向けて、安倍晋三首相に要望書を手渡した。

 要望書では、2011年11月〜13年9月の通算12カ月にわたる研究運航で十分な成果を収めることができたとして、高度医療が必要な患者搬送、地方への医師派遣など医療の広域的平準化を図るシステムとして極めて有効と指摘。


北大・高岡グループ、IFN発現の制御機構解明

 北大遺伝子病制御研究所の高岡晃教分子生体防御分野教授を中心とする研究グループは、芳香族炭化水素受容体(AHR)が、さまざまなウイルス感染に対して誘導されるT型インターフェロン(IFN)の発現を負に制御するという、新しいブレーキ機構を解明した。  

 同研究グループは、これまでウイルス感染に対する自然免疫の分子レベルでの仕組みの解明について研究を重ねてきた。当初、ダイオキシン類の化合物が自然免疫系に及ぼす影響について検証を進め、それらの化合物に対するセンサーとして働くAHRに注目したことが、今回の解明につながったという。


平成会、人工呼吸療法看護の院内認定制度を導入

 札幌市中央区の平成会病院(橋本聡一理事長・82床)は、2015年度から人工呼吸療法に関する看護の院内認定制度を実施。質の高い医療の提供につなげるとともに、スタッフのモチベーションアップに役立てている。16年度からは、院内認定制度研修会を他施設にも公開する考えだ。

 同病院は、12年に現在地に移転した際、病院建物全体を人工呼吸器医療に特化させた。看護師と理学療法士の質の維持・向上を図るとともに、指導者の育成なども目的に、15年度から院内認定制度を取り入れている。


北海道大野、循環器内科とICUにEPA看護師

 札幌市西区・心臓血管外科北海道大野病院(齋藤孝次理事長、大野猛三院長・157床)所属のEPA(経済連携協定)看護師候補者2人が、第105回看護師国試に合格。同病院に、初の受け入れから2年目にして、初の外国人看護師が誕生した。

 同病院では、国際交流・貢献への寄与に加え、看護師候補者の育成支援によって、自施設のスタッフのキャリアアップや、異文化交流による視野の拡大なども期待し、2013年12月に初めてフィリピンから2人の候補者を受け入れた。


道厚生連の16年度事業計画、健診を土曜に拡大

 道厚生連は、事業収益が前年度予算比2.5%増の878億2,300万円、医業収益が2.5%増の832億3,600万円に上る2016年度事業計画案を決定した。帯広病院の移転新築築工事に着手(18年10月オープン予定)したほか、4月から沼田クリニック(町立診療所)の指定管理者となって運営。旭川、帯広、札幌の3総合病院で実施している人間ドックや脳ドックなどの健診業務を土曜日にも拡大した。将来に向けて総合病院や特別養護老人ホームの計画的な整備を図るため、財務基盤の強化を進めていく。


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