北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)10月16日付

事故調支援団体連絡協が設立、情報共有・連携を強化

 医療事故調査制度の施行を受けて、道医や道歯、道薬、道看協など道内にある医療事故調査等支援団体は「連絡協議会」を設立した。今後は、支援団体間の情報共有による連携強化や、対応の質の均一化を目指すとともに、医療事故発生時における、Ai(死亡時画像診断)や解剖などの協力医療機関の把握などに努める。

 事務局は道医が務め、会長に長瀬清道医会長、副会長には水谷匡宏道医常任理事と南須原康行北大医療安全管理部准教授が就任。


全国自治体病院学会、地域医療構想でシンポ

 「地域を支える自治体病院─超高齢化社会に向けて住民と共に歩む」をテーマに、第54回全国自治体病院学会(学会長・木村純市立函館病院院長)が約3,000人参加のもと、函館市で開かれた。地域医療構想をめぐるシンポジウムでは、各病院が新公立病院改革ガイドラインを踏まえて、2025年に向けて自らの将来像をより具体化、明確化するとともに、地域の先頭に立ち現場の声を関係機関に届けながら、経営改革を進めていくよう訴えた。

 シンポジウムでは、厚生労働省医政局の正野直子地域医療計画課課長補佐が、医療法改正や病床機能報告制度、医療機能別必要病床数推計結果、地域医療連携推進法人などを解説した。


北大病院、国際医療部が本格始動

 北大病院(宝金清博院長・946床)で国際化推進を担う「国際医療部」が、本格的に動きだした。8月に専任教員のピーターシェーン准教授が就任し、11月には初めてフィリピンから内科医約70人を同大病院に招き、糖尿病に関する教育プログラムを提供する。同部では、▽インバウンド▽アウトバウンド▽交流─3つの柱を掲げ、同大の国際的知名度の向上や交流の拡大を目指している。

 国際医療部は昨年7月に設置され、部長は病院長が兼務。同大病院は、国の新成長戦略や国立大学付属病院長会議の将来像実現化行動計画などを受け、アジアやロシアとの連携・交流を積極的に推進している。


札幌なかまの杜、ピアスタッフが同行訪問

 中央区の札幌なかまの杜クリニック(吉田匡伸理事長・無床)は、ピアスタッフが受付や清掃をはじめ、訪問看護にも付き添うなど幅広く活躍。自ら感じてきた「生きにくさ」の経験を生かし、訪問看護師のサポートや患者との信頼関係構築などさまざまな面で重要な役割を担っている。

 同クリニックは、「なかまと共に回復」をテーマに、薬物療法に頼らない支援の展開を目指し、向谷地生良道医療大看護福祉学部教授の協力を得て、当事者研究などの心理社会的療法を実践している。


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。