北海道医療新聞社

▼バックナンバーはこちらから
週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)9月18日付

15年度臨床研修修了者採用状況、3年ぶり250人超に

 道は、3月末に初期臨床研修を修了した医師の進路と、2015年度から道内医育大、臨床研修病院に採用された研修修了者の状況をまとめた。15年度採用者数は、3医育大が182人で前年同期に比べて2人減ったものの、臨床研修病院は17人増の70人となり、全体では15人増の252人と、3年ぶりに250人を超えた。


全日病学会で横倉日医会長、機能分化 地域実情反映を

 第57回全日本病院学会(学会長・徳田禎久社会医療法人禎心会病院理事長)が、12日から2日間にわたり札幌市で開かれた。特別講演では、横倉義武日医会長が「日本医師会の医療政策」をテーマに、今後の医療の在り方などを展望。厚生労働省の二川一男医政局長は「医療提供体制の改革について」と題し、医政に関する今後の課題などを説明した。

 横倉会長は、2025年に向け病床の機能分化や連携強化という方向性自体は間違っていないが、人口集中や散在、在宅医療の基盤づくりの進展状況など、それぞれの地域の実情を反映させることが重要と指摘。ケースに応じて慢性期機能の必要病床数や在宅患者数を多く試算するなど「施設も、在宅も」という考え方が必要と話した。


音楽療法学会で久村大会長が講演、エビデンスの追究を

 第15回日本音楽療法学会学術大会が札幌市で開かれ、大会長の久村正也氏(札幌心身医療研究所所長、日本音楽療法学会理事、医師)が講演。同学会学会誌に掲載された原著論文61編を分析し、さらなるエビデンス追究を訴えた。

 論文テーマは医療系、臨床研究系、心理系、福祉系、基礎実験系、看護系の順に多く、医療系では統合失調症 、認知症、自閉症といった精神科領域と、パーキンソン病などの神経難病に偏る傾向があると解説。効果判定基準が標準化されておらず、有意差検定がなされていない論文も目立つと指摘した。


幌東病院、新棟の1期工事が完了

 白石区の幌東病院(小野智英理事長、瀧川義昭院長・240床)は、新病院の第1期工事を完了。新棟に約160人の入院患者が移り、外来診療、検査、リハビリテーションなどを開始した。

 新病院はRC造地下1階地上4階建て延べ約9,800平方メートル。第1期で建物の3分の2が完成しており、今後、既存棟を取り壊し、南側に残りの病棟を建設する。2016年秋ごろ竣工、すべての入院患者の移動、駐車場や外構の工事を終えて、17年春グランドオープンを目指す。


深川市立・横内さん、青年海外協力隊で予防の重要性痛感

 深川市立病院(藤澤真院長・203床)の横内美由紀看護師は、JICA(国際協力機構)青年海外協力隊員として、アフリカ南東部のマラウイ共和国で2年間にわたり活動。医薬品や医療従事者が圧倒的に不足している中、健診業務を通じて疾病予防の重要性を痛感したという。

 深川市で生まれ育った横内看護師は、福井県の看護学校を卒業後、同病院に入職した。海外文化に興味があり「看護師の資格を生かして国際貢献したい」との思いが募り、青年海外協力隊に応募。難関を突破し2013年、マラウイ共和国に赴任した。


ご注意/このサイトに掲載されている記事、写真、図表などの流用・無断転載を禁じます。