北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)9月4日付

美唄市医師会、受動喫煙防止 条例化目指す

 市民の健康を守る医師会は、病気を発症させない啓発活動も重要─。美唄市医師会(会長・井門明井門内科医院院長)が美唄市に長年働きかけてきた受動喫煙防止対策は、全国市町村で初となる条例制定に向けて動き出した。7月に発足した市民検討委員会で審議を重ね是非を決める。条例化の場合は、12月の市議会で案が提出され、2016年春施行の見通しだ。  

 条例化の議論は、井門氏が会長に就いた09年、疾病予防を市民啓発する医師会活動の一環として、禁煙の環境整備と教育充実を市へ要望したのが発端。市長、市議会議員、市民に受動喫煙防止の重要性を繰り返し説いてきた。


旭川糖尿病パスモデル事業、同意書取得8.8%に

 道総医協地域保健専門委員会糖尿病対策小委員会(委員長・羽田勝計旭医大病態代謝内科学分野教授)の2015年度第1回会合が札幌市で開かれ、旭川地区で行われている糖尿病地域連携クリティカルパスモデル事業の推進状況が報告された。

 同事業に登録しているのは、旭川市内外で糖尿病の医療機能を担う専門病院11施設、かかりつけ医(内科)67施設、同(眼科)8施設の計86施設。委員会が行った運用状況調査(15年6月末実施、51施設回答)結果では、診療中の糖尿病患者数に対するパス発行割合は9・4%、うち同意書取得者割合は8・8%だった。


新尿流測定装置、旭医大泌尿器科・松本講師が研究開発

 旭医大(吉田晃敏学長)は、腎泌尿器外科学講座の松本成史講師が中心となった研究開発で、空中超音波ドプラシステムを用いた新たな尿流測定装置が医療機器として薬事承認され、日本メディカル(高松市)から販売されると発表した。アイデアから製品化までわずか5年弱で、同大が特許を持つ研究成果で初の企業へのライセンスアウトを達成した。今後、ヘルスケア分野や予防医学への応用も期待されるという。  医薬品医療機器総合機構(PMDA)による審議を経て、7月に薬事法における医療機器製造販売承認を取得した(尿流測定205点)。


渓仁会、リハビリ主体の新病院 17年6月桑園に開設

 手稲渓仁会病院などを運営する医療法人渓仁会(田中繁道理事長)は、中央区の桑園地区でリハビリテーションを主体とした新病院の建設を計画している。2017年6月オープンを目指し、年内にも着工する。

 建設地は北10条西17丁目、名称は「札幌渓仁会リハビリテーション病院」(仮称)で、規模は5階建て延べ8,500平方メートル。病床数は回復期リハビリテーション病棟96床、地域包括ケア病棟40床の計136床となる。


小児在宅「親も支援」、難病と地域ケア研で土畠氏が講演

 難病と地域ケア研究会(代表・出井聡社会福祉法人渓仁会法人本部次長)は、第2回研究会を札幌市で開催。小児難病患者への在宅医療をテーマに講演した、生涯医療クリニックさっぽろ(手稲区)の土畠智幸院長は、短期入所やサロン運営を通じ、親を含めたサポートの重要性を説いた。

 小児の訪問診療と成人を含む在宅人工呼吸器管理を手稲渓仁会病院で実践してきた土畠院長は、小児専門の訪問看護に取り組むNPO法人と合併する形で、医療法人稲生会を2013年創設。


人間ドック14年現況、健常者6.6%と過去最低

 日本人間ドック学会がまとめた「2014年人間ドックの現況」によると、全検査項目で異常なしと判断された健常者割合は、前年比0.2ポイントダウンの6.6%と、過去最低を更新した。本道は全国平均の2倍を超える14.0%(前年13.3%)で、男女とも8ブロックの中で1番高かった。

 生活習慣病関連6項目の異常頻度では、高中性脂肪が0.1ポイント減の14.4%になったものの、肝機能異常(脂肪肝含む)が33.7%(前年比0.8ポイント増)、高コレステロールが33.6%(1.0ポイント増)、肥満が29.9%(0.2ポイント増)、耐糖能異常が24.4%(0.6ポイント増)、高血圧が23.9%(0.8ポイント増)だった。


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