北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)6月12日付

札医代議員会、診療報酬誘導による機能分化警戒

 札医(松家治道会長)は、第119回定時代議員会を札医会館で開催した。松家会長はあいさつで地域医療構想に触れ、調整会議で医師会の役割が重要になるとし、一極集中という特性がある札幌市の構想策定に、しっかり対応していくとともに、診療報酬で病床の機能分化を誘導する厚生労働省の動きを警戒した。任期満了に伴う役員改選では、会長と副会長3人が再選、理事16人中3人、監事3人中1人、裁定委員7人中1人が交代した。


14年上半期道内病床状況、診療所化で2病院減

 道の病院現況調査に基づく本紙集計によると、2014年10月1日現在の病院数は572件、許可病床総数は9万6,817床で、上半期に有床診療所への移行、無床診療所化によって2病院減少。機能移行による移転が行われたほか、札幌圏では法人間の病床移動も目立った。
 一般・療養病床の既存病床数は7万7,388床で、基準病床に対する過剰は1万7,740床。全道域基準の精神は1万9,908床で941床、結核は241床で98床の過剰、感染症は94床で4床の未達となっている。


北大薬学・松田教授ら、メラノーマ転移制御の新機序解明

 北大薬学研究院の松田正教授らの研究グループは、悪性黒色腫(メラノーマ)がん細胞の転移を調節する細胞内タンパク質「STAP─2」を同定したと発表した。STAP─2はメラニン合成酵素チロシナーゼ量を調節し、メラノーマ細胞がどの臓器に転移するかを制御しており、新規メラノーマ抗がん剤開発が期待できるという。
 グループは、細胞内シグナル伝達において、キナーゼなどの酵素群や転写因子の活性化を制御する信号調節分子STAP─2の働きを研究。昨年も、マスト細胞内のSTAP─2についてアレルギー応答を調節する分子と同定していた。


「お薬手帳」電子化へ、札幌市手稲区で試験運用開始

 札幌市手稲区保健情報連携システム検討会(委員長・田中繁道医療法人渓仁会理事長)は、同区で関係機関の協力を得て電子お薬手帳「harmo(ハルモ)」の試験運用を開始した。専用カードを介して調剤履歴などさまざまな情報を簡単に参照でき、利便性の向上が期待されている。
 同検討会は、地域の医療機関や行政機関等における情報連携の研究、検証を目的に、札医・札薬・札歯の手稲支部と区役所、消防署、道薬科大の有志らで設立した。

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