北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成27年(2015年)1月16日付

道内の26年必要医師数、病院・有床診合わせ1,144人

 道は、26年必要医師数実態調査を行い、現員医師数1万2,013人に対する必要医師数は1,144人で、倍率は1.10(うち病院1.09)倍との結果をまとめた。特に業務量や患者数アップ等の影響で、前回の23年調査に比べ、必要「求人」医師数が増加、地域間格差や診療科の偏在等も進むなど、道内の医師不足感はさらに拡大している。
 調査は、医師確保対策の効果的推進に向けた基礎資料とするために実施。23年調査を基に、医師確保の緊急性や困難性を把握する項目などを追加、有床診もすべて対象にした。


道・第6期介護保険計画素案、地域密着型サービス大幅増へ

 道高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画検討協議会の第3回会議が札幌市で開かれ、道は次期計画となる第6期(27〜29年度)計画素案を示した。29年度時点のサービス見込み量は25年度実績に比べ、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が5.8倍、複合型サービスが4.6倍となったのをはじめ、訪問リハビリが91%増、訪問介護が49%増。一方で施設サービスは特養13%、老健7%と小幅な増加にとどまり、介護療養型は13%減少を見込んだ。パブリックコメントを経て、2月に計画案を示す予定だ。


北大遺制研・高岡教授グループ、HBVセンサー分子同定

 北大遺伝子病制御研究所の高岡晃教教授を中心とする研究グループは、HBVの自然免疫センサー分子としてRIG―Iを同定。さらにRIG―Iが抗ウイルス作用を果たしていることを明らかにしたほか、新たなウイルス複製阻害の仕組みを解明した。
 体を構成する細胞には、侵入してきたウイルスや細菌などの病原体を感知するセンサー分子が複数存在していることが知られている。高岡教授の研究グループは、厚生労働科学研究のB型肝炎創薬実用化等研究(代表・田中靖人名古屋市大教授)の一環として、HBVに感染した場合の自然免疫システムの研究を進めてきた。


札幌清田、頭頸部がん患者をPCUで受け入れ

 札幌市清田区の札幌清田病院(西里卓次理事長、山内尚文院長・109床)は、緩和ケア病棟(PCU)を開設して4年余りが経過。注意すべき症状が多岐にわたり急変リスクの高い頭頸部がん患者に対しても、個々の想いを尊重しながら、チーム医療で看取りまで対応するケアを実践。スタッフの知識、技術向上が病院全体の質アップの大きな原動力になっている。
 消化器疾患とがん治療を専門とする同病院は、「自宅の近くで必要な治療を全て受けられる体制」確立を目指して、生活習慣病から緩和ケアまで対応。25年7月には全室個室、緩和ケア専門病棟(20床)を備えた新病院を整備し、地域密着の医療展開をより強化した。


札幌秀友会、ロボットスーツリハ1回で運動制御に影響

 札幌市手稲区・札幌秀友会病院(藤原秀俊理事長、村井宏院長・141床)のリハビリテーション科は、急性期脳卒中麻痺者に対する単脚型ロボットスーツによる運動制御の影響について検討。1回のリハビリでも立ち上がり動作で体幹前傾角度が改善するなど、体幹アライメント調整に寄与していることを明らかにした。
 リハビリテーション用ロボットスーツは、人間の身体機能の拡張や増幅を目的として開発された。生体電位信号を読み取り動作する世界初のパワードスーツで、同病院は24年から導入し、急性期脳卒中片麻痺患者の運動麻痺改善を目的に単脚型を活用している。

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