北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)10月31日付

26年度マッチ者329人、過去2番目の人数に

 医師臨床研修マッチング協議会は、26年度マッチング結果を公表した。本道は参加58病院・募集定員456人に対して、マッチ者は前年度比37人増の329人となった。マッチ者が300人を超えたのは19年度以来7年ぶりで、16年度の333人に次ぐ人数となった。
 マッチ者を確保できたのは1病院減の49病院、うち募集定員を満たしたのは5病院減の19病院。医育大は3病院とも増え、計11人増の118人だった。


医師事務作業補助、業務マニュアル化を

 日本医師事務作業補助研究会道支部(支部長・南木由美手稲渓仁会病院医療秘書課課長代理)の地方会が札幌市で開かれ、道内2病院の実務報告を実施。業務マニュアル化を進め、院内他部署に医師事務作業補助者の役割をさらに周知し、医師のみならず患者の満足度を高める職種を目指す動きが紹介された。
 釧路孝仁会記念病院(232床)医局クラークの吉川容代氏は、8診療科のうち5診療科に補助者11人が配置され、体制加算25対1を算定していると説明。補助者は各診療科に点在して業務に当たるため、毎朝のミーティングと毎月1回の会議で情報交換や課題を話し合っているという。


道探索病理学シンポ、橋渡し研究が着実に成果

 第4回北海道探索病理学研究シンポジウム「探索医療〜病理が橋渡しする最先端がん臨床研究」が札幌市で開かれた。主催した北大探索病理学講座(寄付講座)の田中伸哉教授(腫瘍病理学分野教授)が探索病理学の現状を報告し、「多くの臨床・基礎の共同研究が今まさに始まり、さまざまな成果が出つつある」と強調した。
 探索病理学講座は社会医療法人北斗(帯広市)と企業2社の寄付を受けて20年10月開講。基礎研究と病理学研究の成果をいち早く臨床に還元することを目的として、がんの個別化医療を中心に新規治療法や診断法開発を目指している。


札幌西円山、HANDS療法で手指伸展機能が改善

 札幌市中央区の札幌西円山病院(田中繁道理事長、浦信行院長・821床)は、脳卒中片まひ患者の上肢機能に対する電気刺激を用いた新しい治療法「HANDS療法」を導入した。これまで諦めがちだった手指伸展機能の改善を促し、日常生活の質の向上を図る。
 HANDS(Hybrid Assistive Neuromuscular Dynamic Stimulation)療法は、随意運動介助型電気刺激装置(IVES)と手関節固定装具を日中6〜8時間、3週間にわたって患者の腕に装着する治療法。


福祉医療機構レポート、小規模病院は病床転換も

 福祉医療機構は、99床以下の小規模病院について、24年度決算分の経営分析参考指標を用いて経営実態分析を行い、リサーチレポート「小規模病院の特性と求められる方向性」を取りまとめた。小規模病院は入院基本料が下がるにつれ利益や黒字割合も減少していることから、上位の入院基本料を目指すのが困難であれば、早い段階での病床転換も視野に入れる必要があるなどと提言している。
 厚生労働省の25年医療施設調査によると、全国8,540病院のうち、99床以下の病院が占める割合は36.7%で、病床規模別の構成割合では最も高い。

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