北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)10月24日付

道総医協小委、旭川糖尿病パスモデル事業のアウトカム評価へ

 道総医協地域保健専門委員会・糖尿病対策小委員会(委員長・羽田勝計旭医大病態代謝内科学分野教授)は、26年度第1回会合を札幌市で開催した。旭川地区で実施している「糖尿病地域連携クリティカルパスモデル事業」について、本年度は運用状況調査やアウトカム評価を実施、全道展開に向けて、パス運用実施体制を提案していくことを決めた。
 同事業は道医療計画に基づき、糖尿病の重症化と合併症の発症予防を狙いに、25年12月からスタート。パス参加医療機関は3月末現在、旭川市内外で糖尿病の医療機能を担う病院、かかりつけ医56施設が登録、その後6月末に62施設、10月には84施設まで拡大した。


がん対策推進会議、検診率向上へ教育促進

 道対がん協会(長瀬清会長)と道の主催する26年度がん対策推進会議が札幌市で開かれた。近藤啓史北海道がんセンター院長が「がんを知り、がんに負けない」をテーマに講演、検診率アップに向けて取り組み強化を呼びかけた。
 道内の死因の3分の1はがんで、部位別死亡数(23年)は▽男性が(1)肺(2)胃(3)大腸(4)肝臓(5)膵臓▽女性が(1)肺(2)大腸(3)膵臓(4)胃5)乳房―の順に多く、75歳未満年齢調整死亡率は全国ワースト5位になっていると説明した。


日本人工臓器学会、3Dプリンターの最新応用例紹介

 第52回日本人工臓器学会(会長・米川元樹札幌北楡病院理事長)が、札幌市で開かれた。特別企画「3Dプリンターと人工臓器」では、中村真人富山大理工学研究部教授が「3Dプリンターと人工臓器の考え方」と題して、3Dプリンターの進歩や医療応用などの総論について講演。その後、先端研究を進めている各分野の研究者が、心臓レプリカや生体質感造形技術など最新の取り組みを紹介した。
 中村教授は、3Dプリンターの急速な発展と普及には、全米各地に研究拠点を設けるとともに、4年以内に1,000カ所の中学・高校に3Dプリンターを導入するなどとした2013年のオバマ大統領の一般教書演説の影響が大きいとした。


天使、診断・診療機能充実し来月1日グランドオープン

 札幌市東区の天使病院(勝木良雄理事長、藤井ひとみ院長・260床)は周産期母子センター、内科系・外科系外来・入院病棟に続いて、屋根つきの歩行空間となる正面玄関、天使ギャラリー、駐車場、外構等の全工事が終了し、11月1日グランドオープンする。ハード、ソフト両面の整備を通して、地域中核病院としての機能、連携体制をさらに強化していく。
 療養環境改善、診療機能の充実を狙いに、23年からリニューアル工事を進めてきた。妊娠初期から小児期までの小児・周産期領域に特化したセンター「東棟」には、MFICU6床、NICU15床、GCU11床を備え、道内で唯一専門職員を配置した遺伝子染色体検査室等を設置している。


介護施設の看取り、3割強が「夜間の体制不十分」

 介護施設の3割強は、夜間に看取り介護を行う体制が不十分と感じていることが厚生労働省の調査から分かった。4分の1の施設は看護職員不足を訴え、知識・技術不足などと併せて、看取りを行う上での課題に挙げられた。
 調査は「24年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究」の一環で実施、社会保障審議会介護給付費分科会の介護報酬改定検証・研究委員会で結果の速報版が示された。

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