北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)8月8日付(夏季特集号)

第1部 在宅復帰へ機能分化
      シームレスな連携

 26年度診療報酬改定は、(1)充実が求められる分野を適切に評価(2)患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で質の高い医療を実現(3)医療従事者の負担を軽減(4)効率化余地がある分野を適正化―という視点が盛り込まれ、特に一般病棟入院基本料7対1は、病床数の適正化へ大幅な要件見直しが図られた。
 これに伴い、急性期後の受け入れをはじめとする地域包括ケアシステムを支える病棟の充実が求められていることから、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料が創設されるなど、2025年の医療のあるべき姿を目指した取り組みが本格的に動き出した。
 充実が求められる分野として在宅医療がクローズアップされ、各施設基準を算定する上で「在宅復帰」がキーワードになっているのも大きな特徴だ。
 夏季特集では、入院の機能分化に着目し、施設基準が厳格化された7対1入院基本料の維持に取り組む病院や道内全体の届け出の概要をはじめ、地域包括ケア入院医療管理料を算定した病院の地域での位置付け、急性期の受け皿機能充実に向けて創設された在宅復帰機能強化加算を届け出た療養型病院の動向を取材。
 外来機能分化へ、主治医機能を評価するために新設された地域包括診療料などを活用し、地域のかかりつけ医として活躍している診療所や、紹介率・逆紹介率アップを目指して地域診療所との調整部署を設置した大規模病院の試みを追った。
 また、多機能ケアミックスの病院が在宅療養後方支援病院をいち早く届け出て、地域の連携機能充実を図る動きや、機能強化型の在宅療養支援診療所として緊急往診や看取り機能を発揮する「町医者」の奮闘する姿をレポート。訪問診療を中心に在宅ホスピスを手掛ける診療所、精神科の急性期から療養、在宅、さらに児童発達支援事業まで幅広いサービスを展開する病院にもスポットを当てた。
 連載企画の「和衷協同」では、地域の中で唯一の医療機関として医療と介護を展開する診療所、開業医誘致により道外から日本最北端のまちに移住し、小児医療に従事するクリニックを取り上げた。

■入院の機能分化
 帯広第一病院/聖ヶ丘病院(伊達市)/札幌秀友会病院
■外来の機能分化
 サンビレッジクリニック(旭川市)/函館五稜郭病院
■在宅医療の推進
 札幌しらかば台病院/田中医院(オホーツク管内美幌町)
■充実が求められる分野 
 ときわ病院(札幌市)/緩和ケアクリニック・恵庭(恵庭市)
■病床機能区分 新基金
■将来の医療需要予測
■新春・夏季特集号連載「和衷協同」
 おんねゆ診療所(北見市留辺蘂町)/こどもクリニックはぐ(稚内市)


第2部 緑陰随想

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