北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)6月27日付

新基金配分枠拡大に協力を 道医が自民党議員と勉強会

 道医(長瀬清会長)は、自民党道ブロック両院議員会と第2回医療政策勉強会を自民党本部で開催した。長瀬会長をはじめ小熊豊副会長、目黒順一常任理事が出席し、新たな財政支援制度(新基金)や医療事故調査制度、医療優先固定翼機(メディカルウイング)の各事業概要を説明。これら事業が本道に及ぼす重要性・必要性について理解を求めた。
 同勉強会は、本道の地域医療の課題や医師会の取り組みなどを地元選出の自民党国会議員に伝え、医療政策全般に反映してもらおうと、2月にスタート。初回は医師の偏在や3医育大の地域枠、地域医療ビジョンなどをテーマに意見交換した。


道厚生連25年度決算5年連続黒字に 経営合理化、効率化を推進

 道厚生連は25年度決算をまとめた。医業収益が前年度比2.7%増の798億730万円、その他事業と事業外を含む事業収益合計は2.9%増の840億5130万円となり、5年連続の黒字となった。
 人口減少や経済情勢の影響等で患者数は年々減少、医師をはじめ医療従事者全般の確保が厳しい状況だったが、診療単価の一定確保をはじめ、総合病院ではDPCや急性期医療対応の充実、一般病院・診療所では地元自治体からの経営補てんなどを含めて、経営の合理化、効率化の推進が図られた。


新たな画像診断用注射薬 北大、FIH初実施へ

 北大は、抗がん剤の最適な選択や治療効果予測等に寄与する新たな画像診断用注射薬「ヨウ素123標識IIMU」の安全性を確認する自主臨床研究として、世界で初めてヒトに投与するファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験を同大病院で実施すると発表した。玉木長良核医学分野教授が総括責任者を務め、早ければ7月にも開始する。北大での薬剤についてのFIH試験実施は初めて。 抗がん剤は副作用が強いなどの課題から、より選択的で効果の高い「個別化治療」が望まれている。同注射薬は、患者1人1人の治療効果を高めるための非侵襲的検査方法を確立する目的で、同大アイソトープ総合センターの久下裕司教授らと道医療大のグループが大学発シーズとして新規に開発した。


手稲渓仁会が道内初・TAVI2例に実施

 札幌市手稲区の手稲渓仁会病院(田中繁道理事長・562床)は、道内で初めてTAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)を2例実施した。89歳の女性と79歳の男性に経大腿アプローチを行い、手技時間はともに2時間10分ほどで終了。7月には経心尖アプローチによる手術を予定している。
 TAVIは25年10月に保険適用となったばかり。重症大動脈弁狭窄症(大動脈弁口面積1平方cm以下、大動脈弁平均圧較差40mmHg以上)で、開胸による外科的大動脈弁置換術ができないか、危険性が非常に高い症例が対象。


医療介護総合法が成立 10月から病床機能報告

 医療法、介護保険法など19の法律を一括し、医療・介護分野の制度改正を盛り込んだ医療介護総合確保推進法が、参院本会議で22項目の付帯決議とともに可決、成立した。
 医療法関連は病床機能報告制度創設や地域医療構想策定、医療事故調査制度創設など、保助看法関連では看護師の特定行為の研修制度、介護保険法関連では要支援者の訪問介護とデイサービスの市町村移行、特養入居者の要介護度による制限、高所得高齢者の利用料アップなどが盛り込まれている。

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