北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)3月14日付

メディカルウイング実績報告、医療偏在の本道に有効

 道航空医療ネットワーク研究会(HAMN、会長・浅井康文札医大名誉教授)は、全国で初めて研究運航を行った医療優先固定翼機(メディカルウイング)について、「広大で医療資源の偏在が顕著な北海道に有効なツールの一つであることが立証された」とする実績報告書をまとめた。小児や周産期、心大血管、脳血管疾患等患者の搬送手段の平準化に有効とし、全国2〜3ブロックに分けての運航も提言した。道では実績報告書を厚生労働省に近く提出する。
 研究運航は民間企業の寄付による試験運航をきっかけに、23年度から道の地域医療再生計画に盛り込まれ事業化された。


厚労省賃金構造基本統計、25年医師給与75万3200円

 厚生労働省は25年賃金構造基本統計調査(25年6月分)の結果をまとめた。医師所定内給与は平均年齢41.0歳、勤続年数5.5年で月額75万3,200円となり、前回調査(41.2歳、5.2年)に比べ3万6,100円減少した。
 医療機関の規模別状況は、従業員1,000人以上が54万5,800円(平均年齢36.3歳)、100〜999人が100万7,100円(同45.6歳)、10〜99人が116万6,000円(同55.7歳)で、100〜999人規模を除き、前回よりもダウンした。


糖尿病学の進歩、糖質負荷が血糖コントロールに悪影響

 第48回糖尿病学の進歩(世話人・吉岡成人NTT東日本札幌病院内科診療部長)が、札幌市で開かれた。シンポジウム「食事療法と運動療法の科学的側面をさぐる」で、篁俊成金沢大恒常性制御学教授が「食事療法のサイエンス」と題して栄養素に関するトピックスを紹介した。
 篁教授は、糖質負荷が高い食事を摂っていた人のうち、特に痩せ型でインスリン分泌不全の人に6年後の糖尿病発症が増えていたと報告。糖質負荷が日本人にとっては糖尿病の発症や、糖尿病患者の血糖コントロールの増悪につながる可能性があるとした。


札幌東徳洲会、転院調整前提の新救急受け入れ体制構築

 札幌市東区の札幌東徳洲会病院(鈴木隆夫理事長、清水洋三院長・325床)救急科は、年々増加する救急患者対応へ、地域の単科病院やクリニックなどと協力を深めながら、転院調整を前提に搬送を受け入れるシステムを新たに構築。地域連携によって、満床でも「断らない救急」への道筋確保、早期に患者を地域に戻す体制づくりも進むなど、成果が着実に上がっている。
 人員や体制等により3次救急病院等でも受け入れ環境が厳しさを増す中、同病院では各科相乗り型で困難症例も数多く引き受けてきている。

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