北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2020年(令和2年)7月9日付

自立支援・重度化防止へアウトカム評価、リハ・栄養・口腔連携など焦点

 2021年度介護報酬改定で、自立支援・重度化防止の効果的実施に向け「アウトカム評価」「リハビリテーション・機能訓練、栄養、口腔の連携」が焦点になりそうだ。改定に向け分野横断的テーマを議論している第178回社会保障審議会介護給付費分科会では、経営的メリットがなくても利用者の状態改善につながる取り組みを行っている事業所にインセンティブを受けられる仕組みを引き続き拡充し、メリハリのある改定に向けた議論を求める声が上がった。同省は同分科会で自立支援・重度化防止推進をテーマに議論。18年度改定で通所介護に創設されたADL維持等加算をはじめとしたアウトカム評価推進とともに、リハ・機能訓練、口腔、栄養が効果の高いサービスを提供するための一体的運用や連携の在り方などを論点に挙げた。


感染防止配慮、さまざまな工夫でつながり継続  厚労省が事例集作成

 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、居宅で長い時間を過ごす高齢者の孤立化や心身の健康への影響が懸念される中、厚生労働省は感染防止に配慮しつつ、さまざまな工夫でつながりを継続・再開している実例をまとめた事例集を公表した。これまでに通知している留意事項等も参考に、地域実情に応じたつながり支援等に関する取り組みを進める際に活用するよう呼び掛けている。


テクノロジーやデータ活用 ケア専念できる環境整備

 政府の全世代型社会保障検討会議は第2次中間報告を取りまとめた。重点分野の介護は人手不足や今後のサービス需要の伸びに対応しながら介護保険制度持続可能性を確保するため「テクノロジーやデータを活用し、介護職員がケア業務に専念できる環境を整備する」と明記。中小事業者の多いことも踏まえ技術、運営ノウハウの導入支援を強化する方針などが示された。同検討会議が今夏に予定していた、最終報告取りまとめが新型コロナウイルス感染症の影響で2020年末に延期されたことを踏まえ、19年12月の中間報告以降に検討されたテーマについて第2回中間報告を行った。


新型コロナによるフレイル予防啓発パンフなど作製 厚岸町包括C

 厚岸町地域包括支援センターは、新型コロナウイルスの影響で外出を自粛していた高齢者のフレイルを予防・啓発する事業として、町内リハビリテーション職員と連携して自宅で簡単にできる体操や感染予防策を啓発するパンフレット等を作製。パンフレットとポスターを70歳以上の要介護認定を受けていない高齢者(要支援含む)約2000人に郵送、DVDは希望者のみに配布した。布施友美保健師は「心身ともに落ち込む高齢者が目立ってきたため、通いの場再開まで自宅で実践して、乗り越えてほしい」と話す。


●障害者、高齢者の旅行を支援「旅リハ」ネット拡大へ 旭川・カムイ大雪バリアフリー研究所
●全世代型社会保障検討会議 第2次中間報告案(抜粋)
●感染防止に配慮したつながり支援等事例集(抜粋)厚労省
●医療情報ダイジェスト(姉妹紙・北海道医療新聞紙面から)



【人物】●地域密着型通所介護サンサンイシカラ(石狩市)渡邉真喜子管理者
【企画】●現場主義考え徹底、特養清明庵(札幌市北区)
【連載】●ケアマネ受験講座=3
     北海道ケアマネジメントサポートリンク(けあさぽりんく)奥田龍人代表理事
    ●AI×ICT×介護の未来=17
     ふくしのよろずや神内商店合同会社 神内秀之介代表
    ●道具七分に腕三分-介護は心と言葉と行い-高谷施設長の放談記=26
     社会福祉法人札幌明啓院・特養フローラルさつなえ高谷敦生施設長
    ●介護アロマの第一歩 介護の現場でどう生かせるか=72
     北海道アロマケア協会代表理事 宮崎寿子氏

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