北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2019年(令和元年)7月18日付

地域・まちづくり、医療の在り方で 情報共有・連携促進が焦点に

 厚生労働省は、2018年度介護報酬との同時改定に次いで実施される20年度診療報酬改定に向け議論している中央社会保険医療協議会で、地域づくり・まちづくりにおける医療の在り方について、地域における情報共有・連携促進を論点に挙げた。患者の在宅復帰や医療機関間連携をさらに進めるための病床機能連携の評価の在り方ほか、診療情報の電子的送受、医療機関間だけでなく薬局、訪問看護ステーションからの情報提供の仕組みに対する評価も検討していく方針だ。地域づくり・まちづくりにおける医療の在り方の議論で焦点となるのは、医療や介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らし続けられる地域包括ケアシステムにおける医療の役割だ。医療が必要になればスムーズに利用でき、治療が終われば自宅に戻れる仕組みとするには、地域における情報共有・連携が欠かせない要素となる。


楽ワザ介護・青山氏招き職員研修 札幌市北区・さんりん舎

 札幌市北区などで共同住宅や通所介護を運営する、さんりん舎は人の自然な動きに沿って無理なく自立を促す介助術『楽ワザ介護』考案者のRX組・青山幸広氏を招き職員研修を開いた。青山氏は実技指導を通した技術的アドバイスとともに、効果を高めるには人間関係づくりも大切な要素と強調。例えば困難事例であっても関わりの難しさばかりに目を向けると前に進まず、見方を変え、利用者のことを知ろうとする気持ちが互いの心を開き、関係の深まるきっかけになることもあると説いた。さんりん舎は高齢者らを支える新たな拠点開設や増員を計画している中、現職員のレベルアップと負担の少ない介護技術習得を目的に、全国で楽ワザ介護を広める青山氏を招き研修を開いた。


社会福祉法人合掌苑森理事長記念講演 北海道老施協全道研究大会

 「関わるすべての人を幸せにする」を法人の使命とし、そのために最も大切なのは「働く職員が幸せであること」。こうした考え方で組織改革に取り組み、日本でいちばん大切にしたい会社大賞実行委員会特別賞など受けた社会福祉法人合掌苑(東京都町田市)の森一成理事長が、札幌市内で開かれた北海道老人福施設協議会の全道老人福祉施設研究大会で記念講演した。「介護経営イノベーション」と題し、働きづらさを抱えた人でも安心して働き続けられる職場づくりや、幸せの好循環ループによる生産性向上について語った。


日本総合研究所介護保険外サービス活用調査

 多くの介護事業者は介護保険報酬に頼る経営に危機感を募らせるものの、保険外サービス事業着手に及び腰なのが現状だ。日本総合研究所は「地域包括ケアシステムの構築に向けた公的介護保険外サービスの活用に関する調査研究」で、保険外サービスの具体的なニーズを類型化し分析。「今できること」を維持するコンテンツ開発と、ケアマネと連携して保険外サービスを情報提供する「サービスコーディネーター」配置を提言する。


●「高い専門性再認識して」北海道ホームヘルプ協研究大会 特定処遇改善加算積極取得を
●「自立支援に関する意識調査」報告書 地域支え合い機能向上に組織づくり、活動費等支援を
●事業継続力強化計画認定制度スタート 防災・減災取り組む企業支援 中小企業庁
●地域包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サービス活用調査研究事業
●2018年度版厚生労働白書(抜粋)
●医療情報ダイジェスト(姉妹紙・北海道医療新聞紙面から)


【人物】●デイサービスセンター夢のみずうみ村てんやわんや北31条(札幌市東区)柴田直彦管理者
【企画】●和クササイズ(札幌市中央区)
【連載】●ケアマネ受験講座=5
     北海道ケアマネジメントサポートリンク(けあさぽりんく)奥田龍人代表理事
    ●介護アロマの第一歩 介護の現場でどう生かせるか=26
     北海道アロマケア協会代表理事 宮崎寿子氏
    ●リレー連載 みんな元気になる介護へ―解決志向アプローチ=10
     居宅介護支援事業所びばおい 木村靖子管理者
    ●幸せの「シカケ学」人や地域をエンパワーする、まちの仕掛けデザイン=休
     札幌市立大デザイン学部 片山めぐみ講師

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