北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2017年(平成29年)1月1日付

地域支援への挑戦 キーワードは持続性

 高齢化や人口減少局面を迎え、地域包括ケアシステム深化と社会保障の持続可能性確保の観点から見直しが迫られている介護保険制度。新年度から全市町村で実施される介護予防・日常生活支援総合事業に象徴されるように、元気高齢者創出、住民主体の支え合いが求められる中、今回の特集では、住民自身による地域福祉基盤づくりを進める池田町と町社協の挑戦を取り上げた。定着している健康教室、支える側と支えられる側が一体となった独自の互助制度など、持続性がキーワードと言えそうだ。


求められる支え合い創出 池田町社協・佐藤智彦事務局次長

 経過措置期限を迎え4月から全市町村で実施される介護予防・日常生活支援総合事業。住民主体の支え合い創出が求められる中、課題を抱える自治体も多い。ふまねっと健康教室等の通いの場が根付き、訪問型の生活支援の仕組みも動き出した池田町の取り組みについて、生活支援体制整備事業を受託する池田町社協の佐藤智彦事務局次長に聞いた。


池田町、独自互助システム パートナー事業、養成講座など

 10年かけて住民自身による福祉基盤づくりを進める池田町では、元気高齢者が地域課題に向き合い、支え合う独自の互助システムが動き始めている。「LOREN支えあいパートナー事業」は、ヘルパーでは対応できない日常的な困りごとを老人クラブ会員同士が助け合う仕組み。事業説明やサービス提供者養成を通して支え合う意識向上にも期待する。住民同士の話し合いをきっかけに、地域の集いの場まで移動手段のない高齢者が乗り合いで利用する「地域支えあい見守りタクシー事業」創設につながるなどの成果も見えてきた。


置戸高の2人が優秀賞 全国高校生介護技術コンテスト

 介護福祉士を養成する道立置戸高(置戸町)の3年生2人が、石川県で開かれた第5回全国高校生介護技術コンテストに出場し、2位に相当する優秀賞に輝いた。それぞれ看護学校への進学が内定しており、介護の知識と技術、視点を持った看護師を目指す。初めての道地区予選会を経て選ばれた2人が手にした栄誉は、しっかりと後輩たちに受け継がれていく。


わがまち自慢!楽しく、健康に! ご当地介護予防体操

 北海道内各地で「介護予防」の取り組みが広まっている。行政はじめ地域包括支援センター職員、理学療法士らセラピストほか、高齢者自身も加わるなど、「わがまちならでは」の特徴を打ち出した体操を開発する地域が多い。内容も特産品、地域で親しまれているゆるキャラ、歴史的エピソード、ご当地ソングとのタイアップなどさまざまな工夫が盛り込まれ、高齢者のみならず子どもたちも一緒に楽しめそうだ。今回、特にユニークなご当地介護予防体操を紹介。個性豊かな振り付けやネーミングなどアイデアにも注目したい。


●寄稿「暗黙知と出会う場」日本医療大教授 林美枝子氏
●秋葉都子日本ユニットケア推進センターセンター長講演から
●日本アンガーマネジメント協会 安藤俊介代表理事講演から
●介護保険制度の見直しに関する意見〜施設・事業所関連など抜粋 社保審介護保険部会
●厚労省が17年度予算案 介護人材確保、生産性向上437億円計上と大幅アップ
●医療・介護チームケア重要 キタライフCAPを読む会 便通テーマ勉強会

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