農民芸術学校設立準備について
 
    毎年、今年こそは具体的に一歩踏み出すと言いながら、昨年も呼びかけだけに終わりました。農作業や音楽活動に追われて、なかなか前に踏み出すことができません。今も、農民オーケストラの海外デンマーク演奏旅行(来年2月)の計画と準備で頭がいっぱいな状況です。
 そんな中で、校舎というか建物はなくても、昨年4月には農業と音楽を学ぶための研修生として、寺島さんという男性を京都府から受け入れて、今年1年さらに「農の雇用」という制度を利用して彼は研修を続けます。
 また、農民芸術学校の建物と農場として予定していた土地も、5年間のリースを終えて、この1月に北海道農業開発公社から買い取りました。とはいえ、全額キャッシュとはならず、今までの農地の分と合わせて一部借金を増やすことになりました。
 この土地は、後継者のいなかった農家が飛び地で持っていた農地で、うちの敷地に隣接した平らな土地であるため、建物を建てるのにも適していると思っていましたが、決して私から欲しいと言ったわけではありません。たまたまその農家がもう高齢のため手に余るようになったので、私に買わないかと相談されたものだったのです。隣接した農地は、欲しいからと言ってなかなか手に入るものでもありませんので、私はお金も全然ないし、今まであった農地でさえ実際には持て余してはいたのですが、農民芸術学校のために買うしかないと思って、公社のリース事業を利用して買うことに決めたのです。
  私の求める学校に、校舎なんか必要ないという人もいます。近くにある他の施設を利用するということも、考える余地はあるでしょう。しかし、私がこの学校でやろうとしている自給的農業による自立という学びをするためには、食を通じての共同生活ということが必要になると思っているのです。また、音楽を学ぶためにも、ちゃんとした屋根のある場所がなければなりません。そのためには、ある程度の規模の建物が必要になるでしょう。最初は掘立小屋やプレハブでも構わないのですが、最終的には、多くの人がここで農作業を体験し、ここで穫れたものを調理して食べ、音楽を演奏して楽しむ、そういう場所にしたいと思っています。

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