2004年から2005年へ〜試練の年から挑戦の年へ

 昨年の日本列島は、大雨、台風、大地震と、最後まで災害に明け暮れた1年でした。我が家も、北海道を直撃した台風18号により、果樹や施設に大きな被害を受けました。また、幼児虐待や誘拐殺人などの子どもに対する犯罪や、小学生同士の殺人事件など、殺伐とした事件が多発した年だったことも、印象に残りました。
 天災は、人間にとって苦難の試練ですが、地球が生きている証しでもあり、また地球温暖化など人災の側面もあります。いずれにしても自然の猛威は、避けて通ることができません。それに対処する方法を、身につけるしかないでしょう。一方、犯罪は社会の歪みの現われであって、取締りや刑罰の強化などでは、決して犯罪はなくなりません。根本的に、社会の病巣を取り除いて行くしかないでしょう。最近では、凶悪な犯罪が多発しているだけではありません。中高年の自殺が増え、私の周囲でも、鬱病の人がとても多くなっています。若者も、引きこもりだとか、リストカットだとか、精神的に追い込まれる人が多くなっています。これらの原因は、社会の閉塞状況もあるでしょうが、食べ物にも大きな原因があるようです。精神の安定には、まともな食物(特にミネラルやビタミンをバランスよく含んだ自然食品)を採ることも、重要なのです。カルシウム、亜鉛、ビタミンB群などが足りないと、キレやすかったり、精神の安定を損なうことが分かっています。肉体的な健康と、精神的な健康を、決して分離して考えることはできません。
 このような時代状況の下で、えこふぁーむは、今年こそ本当に、新たな展開に向けて色々なことに挑戦したいと考えています。農場では、隣接地を手に入れることを決心し、新たに研修生として余市に転居してきた竹内君を受け入れ、ブドウの生産を強化します。また、経営安定化のため、自然卵養鶏など、新しいことにも挑戦して行きたいと思っています。そして、農民芸術学校の建設に向け、広く賛同してくれる人を募り、その運営に直接関わってもらうような形で協力を仰ぎたいと考えています。
 家族の方は、長男の大志(たいし)が高校受験を控え、小樽潮陵高校を目指しています。春からは妻の智香(ともか)も早朝からのお弁当作りや駅までの送迎など、忙しくなりそうです。娘の愛花(あいか)は、小学校の最高学年になりますが、昨年はヴァイオリンの道内コンクールで銀賞をもらうなどし、段々高度な曲に取組むようになり、練習も大変になってきました。妻は、家事の合間をぬって、週2回の薬局勤めを続け、家計を支えています。感謝です!
 さて、昨年は多くの皆様に、台風災害支援の特別カンパや労力支援をいただきましたことを、改めてお礼申し上げます。皆様のご厚意に応え、ますます安全でおいしい食物の生産に励み、地球環境を守り、差別や飢餓・戦争のない平和な社会の実現を目指して、「えこふぁーむ」を農民芸術学校に発展させるべく、飛躍の年にしたいと思います。今後とも、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

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