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地ビールレストラン(ファーライト)

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平成15年1月25日(土) 記

「農業振興公社の抜本的改善計画検討結果」


 専門的立場のコンサルの経営診断と提案を参酌し、改善計画を検討した結果、下記のとおり改善への方向性を見出した。

1)公社が一体となって経営改善に努める
 コンサルの経営診断では、固定費6,163千円の助成を求めることを提案しているが、安易に補助を求めず、経営努力により改善に努める。
@ 固定費については、町の支援を受けず、公社が一体となることにより、リスクが分散され、経営改善が図られる。
A 累積損失については、公社が一体となることにより、それぞれの経常利益を集合して、累積の解消に努める。
B 将来の町村合併・農協合併を見据えた地域振興や農業振興の核となる施設になり得る。
C 食の安全が問われている現在、農産物の直売所を併設し、対面販売することにより、消費者に安心感を与え、より安全な農産物を提供することが可能となり、地域農産物の消費拡大が図られ、食の原点である「地産地消」の拡大が見込まれる。また、将来の合併により、さらに広域的な連携が深まり、農産物の直売所の位置付けが高まるとともに、さらなる発展・向上が期待される。

 * 累積が解消された段階で、農業団体との関与を高めるべく協議を進める。

【コンサルタントからの提言】

1.総括所見
 
 麦酒館ふぁーらいとは、遠軽町の中心市街地の活性化となる核的施設、都市と農村の
交流施設、遠軽町の地域活性化型施設として、建設された公共集客施設です。当館は、平成11年6月15日にオープンして、3年半が経過しましたが、当初の目標売上を大幅に下回り、債務超過の状態に陥るなど、危機に直面していることは否めません。
 しかし、当館が持つ地域振興策としての役割の重要性、当館存立による経済波及効果(原材料波及効果、所得波及効果、雇用効果など)、花回遊を含めた太陽の丘開発事業(虹のエリア)との連動を考えると、徒に、存続を論議することは時期尚早であると考えます。
 幸い、当館の直近の月次売上高は、月額約5,000千円を確保しており、営業が好転する兆しが見えています。したがって、少なくとも半年間(平成15年3月31日)、また、虹のエリアとの連動を考えると、平成15年10月までの営業成績を見てから最終的な判断をすべきであると考えます。
 麦酒館ふぁーらいとは、本来、地域活性化を目的に建設された施設であり、遠軽町民から愛され、親しまれ、誇りに思われるべき施設です。その意味では、麦酒館ふぁーらいとの経営再建は、町民一人一人、各産業界の人々の当館に対する熱意にかかっているといっても過言ではありません。今こそ、地域が一つになり、麦酒館ふぁーらいとを支援する時期ではないでしょうか。

2.提案事項

(1)早急に、経営体制を整える必要があります。
(2)家族団らんの中で「たまに、ふぁーらいとで食事を」と話題に上るような店作りを行う必要があります。
(3)料理メニューをイラスト化するなど、工夫が必要です。
(4)接客サービスの研修と業務処理マニュアルの作成に取り組む必要があります。
(5)遠軽町民の声に耳を傾け、商品メニュー構成を再検討する必要があります。
(6)レストラン・ホールを有効活用する必要があります。
(7)遠軽町に対して、人件費等の固定費の一部補助を求める必要があります。
  現状の売上高50,644千円、変動費比率をそのままという条件下で、利益を確保する為には、固定費を49,363千円から28.95%、14,294千円を削減することが必要条件となります。一企業として考えると、固定費を14,294千円削減するということは、非常に困難な数字と言わざるを得ません。
 そこで、直近の月額平均売上5,000千円から、達成可能な数字をシュミレーションした結果、次の条件であれば、収支が±0の状態を確保できるということが推計できました。
 ・売上高は、平成13年度実績50,644千円を60,000円まで伸ばす。
 ・限界利益率は、平成13年度実績の71.4%を平成12年度実績値72.0%まで引き上げる。
 ・固定費は、平成13年度実績49,363千円から43,200千円に、12.5%、6,163千円削減する。
 損益分岐点売上高=43,200千円÷(60,000千円ー16,800千円÷60,000千円)=60,000千円
 ここでも、前提条件に固定費6,163千円の削減を提起せざるを得ません。この数字は、一企業の経営努力により削減が可能な数字です。しかし、当館が地域活性化施設であることを考えると、遠軽町に同額程度の補助をお願いすることを助言します。
 以上の提言事項を遵守し、経営者及び従業員一丸となって、改善経営努力を行い、債務超過を脱することを期待します。しかし、それでも経営改善されない場合は、次の提言を検討する必要があります。
(8)麦酒館ふぁーらいとの分割民営を検討する必要があります。
 渇東y農業振興公社は、麦酒館ふぁーらいとの営業不振により危機的な状態に陥っています。平成15年度決算において、麦酒館ふぁーらいとの経営が好転しない場合は、レストラン部門の分割民営化を前提に、次の方策を検討すべきです。
 @ 麦酒館ふぁーらいとのレストラン部門の経営を民間に業務委託する。
 A 渇東y農業振興公社は、麦酒館ふぁーらいとと農産物加工部門を分離し、ビール醸造部門とレストラン部門の経営を一体的に民間に委託する。
 B 麦酒館ふぁーらいとの分割民営化にむけて、地ビール醸造部門の経営状態を正確に把握など、生産販売体制を整備強化する必要があります。

損益の推移

 麦酒館レストラン部門 (14年度は決算期未到来なので予定です。)

科 目 実 績 計 画
11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度
売上高 84.331 65.775 50.644 53.570 58.822 62.250 64.100 65.400
酒税 7.196 5.321 4.669 4.013 4.520 4.742 4.964 5.186
売上総利益 54.263 36.079 26.304 27.975 31.859 34.580 35.668 36.371
人件費 41.802 36.486 23.832 26.121 26.800 27.000 27.100 27.200
営業利益 -20.024 -23.352 -13.537 -12.073 -9.718 -7.358 -6.370 -5.717
雑収入 4.817 2.562 1.927
(補助金) 1.556 17.916 17.679 17.478 17.211
経常利益 -18.731 -23.975 -14.294 -11.492 6.702 9.062 10.052 10.703
受入補助金 296.300
当期未処分利益 -21.296 -45.271 -60.074 -71.566 -64.864 -55.802 -45.750 -35.047

 農産物加工部門 (14年度は決算期未到来なので予定です。)

科 目 実 績 計 画
11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度
売上高 142.737 155.980 141.940 164.884 200.869 200.869 200.869 200.869
売上総利益 44.816 31.320 23.013 17.990 33.234 33.463 33.479 34.465
人件費 22.735 12.457 12.564 8.758 8.826 8.916 9.020 9.145
営業利益 8.402 5.795 -1.780 -5.531 5.513 5.807 5.719 6.580
雑収入 1.054 821 543
(補助金) 12.441 12.205 11.968 11.748 9.244
経常利益 3.156 668 -6.767 1.419 14.373 14.797 14.939 13.650
当期未処分利益 -3.585 -3.241 -10.214 -9.002 5.165 19.756 34.489 47.933

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平成15年1月24日(土) 記

【コメント】
 特に、飲食店関係者からの批判が多い「地ビール」レストランの経営について、議会も頭を痛めており、議員協議会等で理事者側と解決方法について真剣な議論を行っているところです。先日もNHKテレビで、昨年中に取りやめたり倒産したりの第3セクターは、全国で63件もあって、民事再生法の申請が相次いでいるようです。
 その理由として、市民の批判が多くなり、行政からの支援が中止になったり、銀行からの貸し出しが厳しくなっていることがあげられています。
 議論の中で、レストラン部門を思い切ってやめてしまうか、若しくは、今年の太陽の丘のオープン時期まで休止して、経営上の赤字を少しでも軽くするような方策をとるべきだと意見を具申していますが、理事者側では、現在、継続の方向で模索中ということです。
 また、12月に担当課から示された「農業振興公社の抜本的改善計画検討結果」については、納得が得られず、再度計画を出すように求められています。

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平成14年9月20日記 議員協議会

 理事者から、現在の経営状況報告がなされ、これに対して議員側が意見を述べるという形でしたが、過去から今までの諸々の経緯やらが議論され、結論は地ビールレストランの抜本的な改善策について、今年12月までに方向を決断するという町長からのお話がありました。
 どのような、改善策が出てくるかは解りませんが、いずれにしても重たい荷物を背負わされることになるのか又、今後の行き方によっては明るい兆しが差し向けられるのか、この改善策に期待するしか今は方法がありません。

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平成14年6月13日記   6月定例議会にて

 株式会社遠軽農業振興公社の経営について状況報告がされましたが、七人の議員から質疑が出され、経営状況の改善に向けた議論がなされました。

以下はその質疑答弁のあらましです。

【質】  「会社役員の中に遠軽町の代表監査委員が、非常勤の監査役として入っているが、問題はないのか。この件については昨年も指摘し、会社で検討するという答弁であったが果たして検討されたのか」
【答】 「任期が3年間ということなので、任期が終わるまでということで対処してきた。改めて、違法性があるのかどうかを検討したい」
【質】 「役員については常勤が一人しかいないが、このような体制で事業の健全化を期待できるのか」
【答】 「会社としても常勤の方をさがしていますがなかなか見つからないのが現状です。今後も努力して対応していきたい」
【質】 「決算書中、負債の部で当座借越があるが、これは今年の決算から新しく設けられたものなのか」
【答】 「当初からこの費目は設けております」
【質】 「売上計画の中で、昨年は¥50,900千円の実績で、今年は¥60,435千円の売上を見込んでいるが、ただの根拠の無い目標ではないのか。損益分岐点を計算した上での目標なのか、説得力をもった数字なのかどうか説明をしなさい」
【答】 「後で、分岐点を計算して改めてお知らせしたいとおもいます」
【質】 決算書の中で、減価償却は、なされていないようだがどうなのか。
【答】 経営上、償却できるような状態にはないという風に聞いております。
【質】 株主を増やして建て直しを図る考えは無いのか。
【答】 それは難しいこととおもいます。
【質】 利益分岐点は、食材よりもビールのほうが大きいのであるから、計画はビールのほうに力を入れるべきと思うがどうか。
【答】 勿論ビール販売に力を注いでいきます。
【質】 料飲店におろして、販売してもらうことをなぜしないのか。
【答】 現在のところ、話を持ちかけておりますので、今後そちらのほうにもお願いしてやっていきます。
【質】 今後の運営については、事業計画を立てているが、この状況になってしまった原因を総括したのかまた再建計画というものをつくっているのか。昨年の経営の責任について業務報告書があるが責任を感じているのか疑わしい内容である。そこをどう考えているのか。
【答】 責任の感じ方の表現については、会社のほうにそう言う意見が議会からあったことを伝えます。
【質】 昨年のレストラン部門と地ビール販売の実績内訳を示せ。
【答】 レストラン部門は¥37,360千円地ビール部門は¥12,706千円です。
【質】 事業方針の中で、支配人をおいてやるという事をうたっているが、予算の中では人件費は増えていない。どんなことでやっていくのか。
【答】 恒常的に配置するというのではなく、役場の参与を支配人的において指揮命令系統をはっきりさせてしっかりやっていくという意味です。
【質】 事業計画書の中の予算のうち雑入は何を見込んでいるのか。
【答】 答弁なし。

 *6月14日金曜日 13時15分から この件で 議員協議会が開催されて理事者からの説明を受けることになります。

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平成14年6月4日 総務委員会

Q:  地ビールレストランの昨年の収支はどうなっていますか。

A:  今度の議会では、農業振興公社の経営状況の報告があります。昨年は約¥1400万円の赤字です。今までの分と合計で¥5400万円の累積赤字となっています。この件を含めて説明をしたく、議会が始まる前に議員協議会の開催を議長にお願いしております。
平成14年5月16日 総務委員会

Q:  議会が第3セクターの経営状況について質疑が出来るようにするにはどのような方法があるか。

A:  第3セクターの運営に対しての議会の関与については、自治法上認められてはいませんが、補助金の支出先でもあるので、全く質疑が出来ないというのも、不自然なことであります。理事者との話合の中で対処していくことが寛容と考えます。


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