|
|
|
☆どんくんさんからの手紙
ポコは「物語に貢献したキャラ重要度」でいうと、イタリア料理職人のトニオをはるかに上回っていると思います。つまり「トニオというスタンド使いよりもただの子供である
ポコが活躍をした」ということです。私が申し上げたいことは、ポコという重要キャラがスタンド使いでないのに、なぜその辺の傍観者と同じようなトニオがスタンド使いで
あるのかということです。確かにトニオは「まったく活躍をしていない」と言うわけではありません。彼は虹村億泰という超重要キャラの睡眠不足を解消し、肩こりを解消し、
虫歯を抜き、下痢気味だった腹を直し、なにより美味を味わって得られる幸福感を与えました。そして店に来るお客さんに対して注意を呼びかけました。しかし、それだけです。
結局彼は、吉良吉影とは戦いませんでした。一方的にやられるという事もありませんでした。吉良吉影と対面すらしませんでした。ところがポコは、タルカスという
あの何十年も波紋修行をしたツェペリを殺してしまうような(間接的にですが)強敵に殴られました。つまりポコは敵と戦ったのです。ジョジョも第4部に入る頃には、
「スタンド使いならば戦う」という定説がほぼ固まりつつあった中、トニオは戦いませんでした。スタンド使いならば戦わなくてはいけないのかというとそうではありません。
しかしなぜ「活躍しない上に戦わなかった男」がスタンド使いであるのに、「活躍した上に戦った男」がスタンド使いでないのでしょうか。やはりトニオの方ポコよりも
重要なキャラなのでしょうか。ここに忘れてはならない事実があります。それはトニオがジョジョで登場できたのは、ポコのおかげであるという事です。
なぜそのような事がいえるのでしょうか。仮にポコが双首竜の間に入らなかったとします。するとツェペリはいつまでたってもジョナサンを助けに行くことはできません。
そして慣れなどの差で圧倒的に不利であったジョナサンはタルカスに殺されてしまうだろうという事が容易に想像できます。ジョナサンが死んでしまったので
ここで「ジョジョの奇妙な冒険」はおわりです。たとえツェペリがそのあとタルカスやディオに勝ったとしても、その物語は「ツェペリの奇妙な冒険」になってしまいます。
つまりトニオがジョジョの中で登場できたのは、ポコの勇気ある行動のおかげなのです。だからポコが行動しなかったらトニオは登場できなかったと言えるのです。
よってキャラ重要度的に「ポコ >トニオ」という関係式が確立されます。ではなぜこの関係式が確立されたのにポコにはスタンドがないのか。その理由は1部では
スタンドと言う能力が発現していなかったからです。そうすると「ポコはジョジョの発展を促したのに、何もなし」ということになります。物がなかったら何もしなくて
いいのでしょうか?ロバートEOスピードワゴンという男はポコのようにジョジョの発展を促しました。スタンド能力というものは得られませんでしたが、そのかわりに
第2部でも登場し、しかも石油王になるという「報酬」を受けました。しかしポコはそのような報酬はおろか、トニオでさえ持っている苗字すら与えられませんでした。
そんなジョジョの中の隠れた悲劇のヒーローであるポコに、またその子孫に第6部で活躍して欲しいものです。ながながとなりましたことをお詫びします。
ここまで読んでくださいましてありがとうございました。