あとがきのページ
続いてしまうような終わり方ではありますが、一応これで終わりです。
一輝が主役になってしまった話ですが、書きやすいキャラってのがありまして、神々しいまでのカミュとか、釈迦の生まれ変わりのようなシャカとか、寡黙で優雅なテレパシストのムウなんかは、書き手がどんなに愛おしく思っても、物語を進めるにふさわしいキャラではないのよね。
聖闘士の中でも、自信過剰で人間臭い一輝は主役にするには最適で、彼の持つ人間らしさがムウやシャカにまで感化して、人間離れしている黄金聖闘士たちが本来の姿に引き戻される様子を覗かせる、というのが今回のポリシーです。
このあと、人間離れして久しい黄金聖闘士カミュに育てられた、人間らしさが欠乏した氷河をなんとかしようとして翻弄される一輝も楽しそうです。
一輝の覚醒に氷河も力を貸しているため、氷河には借りがあると生真面目にも考えてしまう一輝。美貌の師匠を尊敬し心酔していた氷河は、現実社会に興味を持とうとは思わず、シベリアの地で更なる修行を続けながら、亡き師匠の魂を見守る決意を崩さない。
業を煮やした一輝は単身シベリアへ赴くが、搭乗した飛行機の中で、スコーピオンのミロに出会う。機内で、カミュと氷河の話をミロから聞き、二人は厳寒の地に降りた。
命あるもの総てを凍らせる大地の奥深くに、カミュが滞在した氷の館があった。その館で二人が見たものは、伸びた金髪をたなびかせた氷河の姿と、絶対零度に閉じこめられたままの、カミュだった。
なーんちゃって、書くアテのない「あらすじ」を書いてしまいましたが、ここまで読んでくれている親切なアナタへの大サービスです!!
「あらすじ」のイラストをご堪能下さい。極道なワタシを許して・・・。