ラビアンローズ
 〜秘密の話は薔薇の下でって普通に聞こえるだろ〜





事の次第はキラの一言から始まった。
『明日、僕プラントに用事があるんだけどそのあと休暇もとったんだー♪
他に誰か行く人いない?』







夜。
何故か電気を消して、デスクライトだけをつけている部屋に
アスラン・イザーク・ディアッカ・ニコルが集まっていた。
時間が時間なだけに、4人は声を潜めている。
傍から見ればかなり不気味なものがあるのだが、そんなことに構っていられない。
何故なら。
「問題は・・・・誰がキラと一緒に行くか、だな」
アスランは眉間にしわを寄せて残りの面々を見回す。
「残る枠はあと1つ、か・・・・」
イザークの呟きに、他の3人も神妙に頷いた。
そう、仮にも(?)戦争中だというのに“紅”を着たアスラン達が全員戦列を離れることなど不可能だ。
クルーゼに残る4人が直訴した結果、
『一気に5人はさすがに無理だが・・・あと1人までなら許可しよう』
渋々クルーゼは妥協策を出す。
しかし、その策はかえって争いを生み出すだけだった。
「キラとは俺が行く!」
イザークはアスランを睨みつけて、堂々と宣言をする。
「やはり幼馴染の俺のほうがキラの行きたい所とかわかるに決まっているだろう!!」
しかしアスランも黙ってはいない。
「この前キラさんに僕のピアノを聞かせてほしいって言われたんですよね」
ニコルはさりげなく自己主張する。
「問題は姫さんが誰と行きたいか、だよなー(もちろん俺に決まっているだろ?)」
ディアッカはこの争いの中、言葉の裏でしれっと呟く。
4人は互いに睨み合い、自分が行くと怒鳴りあう。
まさに一触即発。殴り合いが始まるのも時間の問題だろう。
しかしその時だった。
バタンッ!!!!
・・・・・・・・・・。
いきなり部屋の扉が開き、4人が驚いて振り向くと、
「・・・・キラ?」
枕を抱え、ナイトキャップをかぶったパジャマ姿のキラが立っていた。
キラの顔に張り付いていたのは明らかな・・・・怒り。
「僕・・・・起きなくてもいい時間に意味もなく起こされるのが一番ムカつくんだよね・・・・」
いつものかわいいキラの声とは正反対の低くかすれたような声。
そう・・・・キラはキレていた。


間。


「キラー!!頼むからここを開けてくれ!!」
必死にドンドンと扉を叩くアスラン。
開閉パスワードはすでに変更済み
「キラさーん、お菓子ありますよー」
いろいろな物を取り出してご機嫌をとろうとするニコル。
いつもならうまくいくはずだが、今回はそう簡単にはいかないらしい。
「やばいな、今回のキラの篭城は本気だ」
冷静に状況判断をするイザーク。
しかし彼の頭の中は計り知れない。
「・・・つーか姫さんの言ってた用事はいいのか・・・・?」
1人違う問題に疑問符を浮かべる常識人ディアッカ。

・・・・結局、キラが篭城をやめたのは、空腹に耐え切れなくなった5時間後であった。


                                                   終わり



はい、100のお題「眠れない」のラビアンローズでしたっ。
題名・・・・とっても有名な言葉なのに・・・・・こんなものにつけてしまってちょっと心配。
このキラの状態、昔の私の状態だったり。よく考えればあれだけが反抗期。(遠い目)

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