「・・・・・休暇?」
「そう、キラ君オーブに来てからずっと働きづめでしょう?
OSのほうもひと段落したみたいだし、市街地のほうとか行ってみたら?」
きょとん、とした顔をしたキラにマリューは笑いかける。
アークエンジェルがオーブを出港する2日前のことだった。







キラゲッチュ☆
     〜オープニング〜








アスランは母艦が補給中ということもあり、再び、単身オーブに潜入していた。
目的は言わずとも知れたアークエンジェルの捜索・・・・ではなく。
(待っていろキラ・・・・・俺がお前を連れ戻す!!)
やはり、キラの拉致だった。
昨日キラと出会ってしまったアスランはとうとう耐え切れず、仕事を全て他の3人に押し付けて飛び出してきたのだ。
しかし、単身というのも少し語弊がある。
何故なら、
「そんなおっきい虫取り網もって何を捕まえる気ですか?」
「おいおい、隊長自ら単独行動〜?」
「ハッ、だからこんな腰抜けに隊長をやらせるのは嫌だったんだ」
「・・・・・・・・・・・・」
ニコル、ディアッカ、イザークが普通にアスランの後ろをついてきていたからだ。
どうやらアスランは自分の作戦に酔いしれていて、気がつかなかったらしい。
「なんでお前らついてきているんだ!?帰れ!!」
やっと後ろの3人に気づいたアスランは本気で嫌そうな顔をしながら、しっしっと手を振る。
「なんで、って言われてもなぁ?」
「なにか面白そうな雰囲気ガンガン出ているのに帰れませんよねぇ?」
しかし、ディアッカもニコルもアスランの思惑に気づいているのか、遠慮する素振りも見せない。
「で、アスラン。俺たちを出し抜いてその大荷物、何をしようとしていたのかキリキリ吐いてもらおうか」
何気に楽しそうなイザークはアスランの前に立ちふさがり、残る2人も後ろで同意するように頷く。
こうなっては、3人を誤魔化すことも振り切って逃げることもできない。
アスランは大きくため息をついて、懐から一枚の写真を取り出す。
言わずとも知れた、キラの写真だ。
「俺の目的はストライクのパイロットであるキラをゲッチュすることだ。キラは俺の幼馴染で・・・・っておい」
アスランはキラの魅力について切々と語りだそうとするが、他の3人は、
「うわぁ、可愛い人ですねv髪とかすごくサラサラしてそう」
「こいつ男か?手とか握ったらなんか折れそうだし」
「アスラン!なんで今までこんな可愛いヤツの存在を黙っていたんだ!!」
ぜんぜん聞いちゃいない。
しかもイザークはキラが今まであんなにも執着していたストライクのパイロットだということさえ忘れ、アスランに掴みかかる。
(なんで黙っていたって言ったらお前ら全員キラに惚れるからだろう!?)
アスランは、キラは俺のものだと叫びたい衝動を必死に抑え、ニコルの手からキラの写真を奪い取る。
「とにかく、俺はこれからキラゲッチュ作戦に移るからお前らはさっさと母艦に帰れ」
しっしっとアスランは手を振るが、そこで引き下がるような3人ではない。
「ずるいですよアスラン!!どうせアスランのことだから捕まえたらそのまま持ち逃げする気でしょう!?」
「おまえは幼馴染で一歩リードしているんだから譲れ!!」
「そーだっ直接声かけたほうが印象に残るし!!」
「おまえら・・・・」
ブーブー文句を言い出した3人に、アスランの額に青筋が浮かぶ。
「それにアスラン、今補給中だからって仕事がないということはありませんし?」
ニコルは笑顔でアスランの目の前に紙を突き出した。
「僕らは隊員なんで、ただの待機なんですけどアスランは補給の確認に被害状況の本国への報告、人員の補充とか
細々と仕事が山積していますよね?・・・・僕らに押しつけようなんて甘いんですよ」
アスランはめしょり、と目の前で潰された紙から視線を逸らす。
ちなみに視線を逸らした原因として、正確には黒いニコルからだが。
「あんな大量の仕事、1人でやっていられるか!!
今日中の仕事だけでも最低3人はいないと・・・・」
そこまで言いかけて、アスランはある考えを思いつく。
別に隊長であるアスランがやらなくてもいい仕事が大量にある。
最低限3人は必要。
ザラ隊は4人。
つまり、1人はフリーになるのだ。
(4人もいたらキラさんの僕に対する印象は4分の1・・・)
(というよりもアスランの奴がいたらきっとアイツ+その他大勢になってしまうし・・・)
(捕まえて連れて行く時は、その間独占できる・・・てか?)
他の3人も同じ考えに行き着いたらしく、お互いの顔を見て頷く。
「恨みっこなしだ・・・いくぞ」
真剣な顔をしたアスランは、大きく腕を振りかぶった。



Player select?





 元ネタはゲームです。わかる人はわかるような・・・
まだ全然進んでいないけど、アスラン・イザーク・ニコル・ディアッカ編と分かれます。