「納得できません!隊長!!」






























「あの足付きに捕獲命令がでるということなど!!」















The order not to do consent 











東アジアに位置するカオシュン基地・・・
『2人とも無事で何よりだ』
「死にそーになりましたけどね」
仮面のせいで表情がまったく読み取れないクルーゼのねぎらいの言葉に、ディアッカは軽くおどけてみせる。
イザークとディアッカは地球降下後、運良く2人、はぐれることなく地上部隊に回収してもらうことができた。
しかし、その後がまた2人にとって災難だった。
単独地球降下により、耐熱システムがついていないコクピット内はかなりの高温状態となった。
そのために2人揃って1週間寝込むという、屈辱的なオプションがついていたことは言うまでもない。
『君らも既に知っているとは思うが・・・足つきは君らがいるカオシュン基地からそう遠くない無人島に補給もできず留まっていることが
偵察機の報告よりわかっている。そこで、だ』
画面の中のクルーゼは一旦言葉を切る。
「撃墜命令ですか!?」
今まで黙って聞いていたイザークが隊長の足つきという言葉に反応して声をあげる。
プライドの高いイザークにとって、地球駐留軍とともに地べたを這いずり回るということは屈辱的なことではあるが、
それを差し引いたとしても、彼を奮起させる要因があった。
そう、足つきのいる地球には彼のライバルであるアスランがいないのだ。
なにかと目障りなアスランは現在プラントにて休暇中であると聞いている。
この隙に自分が足つきを落としたなら、誰もが認めるだろう。
クルーゼ隊のエースパイロットはアスランではなく自分だということを。
そんなイザークの考えなど、お見通しだとばかりにクルーゼは口の端を笑いに歪める。
『プラントの評議会から足つきの捕獲命令が出た。君たちはカオシュン基地の駐留軍と協力し、
なるべく傷を付けずに拿捕してもらいたい』
「な・・・・っ・・・!!」
しかし、クルーゼから伝えられた命令は2人の予想を遥かに裏切るものだった。
その命令内容に、イザークは一瞬言葉を失う。
ディアッカもイザーク同様、表情を変えた。
「納得できません!隊長!!あの足つきに捕獲命令が出るなど!!」
イザークは画面に映るクルーゼに食って掛かる。
しかし、画面の中のクルーゼはイザークの反応など予想済みだったらしく、涼しい顔だ。
『今までの報告をしたところ、評議会が足つきとストライクを拿捕し、システムを解析したいらしい。
インド洋に落ちたと思われるストライクは現在別部隊が捜索している。
そこで、君たちで協力して足つきを抑えてほしい』
「そんな無茶な!」
ディアッカは無茶な、そして納得できない命令に頭を抱える。
そう、今まで自分たちが力を発揮できる宇宙、そして4人がかりでも落ちなかったAAをストライクがないとはいえ、
慣れない地球、そして2人だけで拿捕するということはかなり困難だということなど、わかりきっている。
『まあ2人だけでは無理だろうから、1ヶ月後に降下するアスラン、ニコルと協力して作戦を遂行してほしい。
それまでは休暇という形になるが、もちろん2人だけで作戦を遂行してもかまわない』
クルーゼはそれだけを言うと、反論は聞かないとばかりに通信を切ってしまった。











「くそっ!なんで足つきを今更捕まえなきゃならないんだっ!!」
ガンッ!!!
イザークは感情に任せてロッカーを殴りつける。
「おいイザーク、落ち着けって」
「誰が落ち着いていられるか!!」
何とかなだめようとするディアッカに、イザークは我を忘れて噛み付く。
「今まで俺らの同胞を殺し続けてきた足つきを捕まえろなんてふざけた命令きけるかっ!!」
ガァンッ!!!
ロッカーのドアがへこみ、外れた。
「ならきかなきゃいーんだよ」
「!?」
ディアッカの意外な提案に、イザークの動きが止まる。
「いいか、俺らはアスランとニコルが降りてくる前に出撃する。
ブリッジを占領したが、馬鹿なナチュラルは俺らの指示に従わず反抗をした」
「緊急措置として、已む無く足つきを撃破する、か」
ディアッカの考えに気づき、イザークは口の端を歪めるように笑った。


3日後、準備を整えたデュエル・バスターは3機のディンを従え、カオシュン基地から出撃した。






The order not to do consent
             ―――――――納得の出来ない命令


続く