金髪警戒警報発令(笑)

 

 

 

「ほら悟空・・・・今日はアンマンを持ってきたぞ。」

「わーいアンマンだーvv」

「はっはっは、そんな急いで食べるとのどを詰まらせるぞ?」

「・・・・・・・おい。」

「うまいっ♪焔好きーvv」

「ああ・・・俺も悟空が好きだよ。」

「あっ、焔も食えよ。持ってきたの焔だし。」

「俺はどちらかと言えばアンマンより悟空が食べたいのだが。」

「ふえ?俺食っても美味くないと思うけど。」

「いや、俺にとっては最高のご馳走・・・・・」

「いいかげんにしろてめえらーーー!!!(怒)」

焔の手が悟空の頬に触れた時、狭い室内の中に金髪美人の声が響いた。

「あ、あれ? 三蔵もう帰ってきてたの?」

その声にビックリした焔とアンマンを頬張った悟空(現在熱愛中)が横を見ると、

煙草を買いに出かけていたはずの三蔵がこめかみに怒筋を立てて2人を睨んでいた。

ちなみにその後ろでは悟浄が八戒に積年のリベンジを達すべく真剣なまなざしでカードを見つめている。

まあ、それは置いといて。

「焔・・・てめえは敵のくせによくもこんなところでのうのうと出来るな?」

三蔵は焔を睨みつけてから、

「猿も猿で餌付けされてんじゃねえ!!!(怒)」

スパーンッ 

「いってえ!!」

今度は悟空の頭に必殺ハリセンを食らわせる。小気味よい音が室内に響いた。

「つーかおまえらも何で気にしねえんだよ!!」

三蔵はイラついた様子で後ろを振り向きカードを置いている机を蹴り倒し、

八戒はキョトン、とした顔になり悟浄に至ってはかなりいいカードがきていたらしく

あんぐりと口を開けた。

「あ、そう言えば三蔵は知りませんでしたよね。貢ぐ君の焔が来ているの。」

八戒は肩で息をする三蔵を尻目に至って冷静に床に散らばったカードを拾い上げる。

「ここ最近、三蔵がいない時を狙ったように焔がちょくちょく来るようになったんですよ。」

「当たり前だ。狙って来ているからな。」

悟空の口の周りについた食べカスを取ってやりながら焔が鷹揚に頷く。

「最初は追い払おうとしたが無理だし特に何もしない・・・どころか大飯ぐらいの猿に食い物を

貢いでくれるから別にいいやって感じになったんだよ。」

悟浄も諦めたのか倒れた机を起こしながら、やはり諦めた口調で八戒の補足をする。

「どーでもいいから出てけ鬱陶しい。」

三蔵は銃口を焔へ向けた。悟空に餌をやるのはいいが焔と悟空のいちゃいちゃぶりが

気に入らないらしい。

「お客様に銃を向けるとは・・・まったく、礼儀がなっていないな。

それに会う度にいらつきやがってて・・・あの日か?」

焔はふー・・・と溜息をつき、首を振る。

ぷちっ

その焔の言葉と仕草に三蔵の何かが切れた。・・・暗転。

 

 

 

 

「いってててて・・・・三蔵もあんなに叩かなくてもいいのに。」

その後、キレた三蔵にしこたま殴られた悟空と神バリヤーのおかげでまったく無傷の焔は八戒に

『三蔵がまだ暴れていて手がつけられないので落ち着くまでそこら辺うろついててくださいね。』

と三蔵を宥めながら言われてしまい、宿から追い出されてしまったのだ。

「さて・・・これからどうするか。」

焔は他人事のように・・・いや、むしろ嬉しそうに悟空の隣を歩く。

ふと悟空は、焔は帰らなくてもいいのかと思うが特に気にしないことにする。

「なあなあ焔。」

悟空は焔の裾を引っ張り、背が高い焔の顔を見上げる。

「なんだ?」

「どうして三蔵はあんなに怒りっぽいのかなあ?」

「ふむ・・・・・。」

焔は顎に手を当て、考える。と、焔はある事を思いついた。

「もしかしたら、あれが足りないのかもな。」

「あれ?」

焔は悟空の方へ向き直り、足をかがめて悟空の目線に合わせる。

「悟空、一人で宿に帰れるか?」

「うん、帰れるけど。焔は?」

「俺は金蝉のために足りないある物を持ってこよう。なるべく明日の夜までには用意するから、

先に帰っててくれ。」

焔はそう言うと、風の中に消えていった。

 

 

 

 

次の日の夜、三蔵たちの宿に通い妻ならぬ通い夫の焔はある包みを持ってきた。

「それが三蔵に足りない物?」

「ああ、そうだ。これをあげれば一発で上機嫌だぞ?」

良い物が手に入ったらしく焔もかなり上機嫌だ。

「さ、早速金蝉にやってこようか。」

「うんっ 」

悟空はどんないい物が入っているのかとわくわくしながら、大事にその包みを受け取る。

そして、2人が部屋に入るといつものように三蔵は眼鏡をかけて新聞を読んでいた。

八戒と悟浄はいない。なぜかは知らないが。

「さーんぞっv」

「あ?」

嬉しそうに包みを持って駆け寄る悟空に、三蔵は思わず顔をしかめる。

(焔と猿がくっついたらろくなことしねぇ・・・・(怒り気味))

そう思いつつも三蔵は新聞を持つ手を降ろし、身体の向きを変える。

「俺と焔からプレゼントv」

と、悟空は三蔵に包みを渡す。半ば無理矢理に。かなり嫌な予感がするため三蔵は

開けたくなかったのだが悟空があまりにもじーっと期待した目で見つめるもんだから返すに返せず

渋々と包みを開け・・・

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

固まった。

三蔵のまったくのノーリアクションに悟空は不思議に思って包みの中身を見ると、そこには

「・・・・・・骨?」

そう、骨だ。かなり太く多分牛の大腿骨だろう。しかもかわいいピンクのリボン付き。

「いつもそこの金蝉がイライラしているのはきっとカルシウム不足だろう。

よかったな金蝉、喜んで食べろ。」

怒りで手が打ち震える三蔵に、何を勘違いしたかさらに焔が追い打ちをかける。

「ほーう・・・・・・。」

三蔵はゆらりと、隙の無い動きで立ち上がる。手にはご愛用の銃。

「さ・・・三蔵?・・・マジで怖・・・・・・っ・・・」

そしてその夜、なんの変哲も無い平凡な村の空の下で八戒達が戻ってくるまで

銃声が途切れることが無かったのだった。

 

 【教訓】プレゼントの中身は確認しましょう。

 

   終             

 
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