設定:若井 竜人(りゅうと)主人公
麻川 貢 (みつぐ)秘書
冠名:ジー
「・・・・・・い、そのようにお願い・・・・・・」
彼の声を遠くに聞きながら、僕の意識はだんだんと浮上してきた。
傍に、いるよ
「・・・・・貢、くん?」
いつのまに自分は横になっていたのだろうか。
重い頭を動かし、辺りを見回すとそこはいつもの事務所だった。
ゆっくりと起き上がると、事務室の触り心地のいい皮のソファに寝かされていたことに気付く。
確か萩澤先生のところから帰るところまで覚えているんだけど・・・・。
「気付かれたんですか?どこか痛むところとかありますか?」
僕の声に気付いた貢君は電話を切り、心配そうに僕の額に手をあてる。
彼の手はひんやりと冷えていて、自分の額がどれだけ火照っていたのか知った。
「・・・・・僕、どうしたんだっけ」
「萩澤先生の所から帰る途中、倒れたんですよ」
「え゛」
さらりと言われた貢くんの言葉に僕は思わず固まる。
「外の日差しがきつかったせいですかね。いきなり倒れてきて驚きました」
淡々とした口調の底にとげとげしたものがあったが聞かなかったことにする。
「んー・・・・・・」
咎めるような貢くんの視線をかわしながら頭を振り振り立ち上がろうとするけど、
「だめです。まだ具合が悪いんでしょう?」
押さえられてまたソファに横にされてしまう。
「でもこれからすぐに新潟行かないと、七夕賞に間に合わないし」
「阪神競馬場のマーメイドSにもジールースが出ています。そちらに行けばいいでしょう?」
「じゃあ先週出た馬の次走決めないと」
「先程先生方に連絡しました。後で確認してください。・・・・竜人」
諌めるように名前を呼ばれて思わず首を竦める。
僕は年上の彼に口で勝ったことが今まで一度もない。
「貴方は仕事に夢中になると自分の体のことを忘れてしまいます。
こうやって倒れる前にきちんと休んでください」
自分を見つめる貢くんの目は、僕の体のことを本気で心配してくれていて、
僕は思わず目をそらしてしまう。
「・・・・・わかってるよ。だけど僕は彼らに食べさせてもらっているんだから、絶対に手抜きはしたくないんだ」
馬主でもあり、牧場のオーナーでもある僕は生産馬達が走ってくれているから生活が成り立っている。
その馬達のために僕は彼らのために最善を尽くすことが僕なりのけじめなんだ。
「承知しています。しかし、だからといって体を壊していては何にもなりません。
・・・・私もいるんですから少しは頼ってください」
彼の手が、僕の髪を撫でる。
・・・・ていうか。
「・・・・貢くん、でもこっちの手は何」
「あ、ばれました?」
僕は、自分の尻を撫でていた彼の手を掴んで睨みつける。
「竜人は目を離すとまた無茶をしますからね。なら無理矢理休んでもらおうと思いましてv」
「ちょ・・・僕病に・・・・・っあ・・・」
文句を言おうとするが、貢君は僕の上にのしかかり服を脱がせ始める。
「愛してます。ずっとあなたの傍にいますよ」
こうなって僕が彼から逃れられたことは一度もない。
諦めて、僕は彼に身を任せた。
「・・・・で、結局こうなるわけね」
次の日、痛む腰を摩りながら表彰式で僕の代わりににこやかに表彰される貢君をテレビを睨みつけていたのは言うまでもなかった。
終
ウイニングポスト5の麻川×主人公でしたっ。
いつもこんなこと考えながらプレイしてます。現在71年目。
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