「師叔。」

「なんだ?」

「抱かせてくださいv」「抱かれてやらんぞ?」

『……………………………。』

 

                 筒井筒

 

今日もきっぱり師叔に断られてしまった……。

初めて会った時…これ以上ないというほどの衝撃を受けた。

それからというものどうやら僕ばっかりが師叔に

首ったけらしい。

愛しの彼は押しても引いても一向になびいてくれない。

それでも僕は師叔手中に収めるために日々の努力を怠らなかった。

しかし、そんなある日僕は一度用事のために仙人界へ帰ることになった。

 

                 *

 

「では行ってきますv」

「うむ、気をつけて行ってこい。」

嗚呼…また素っ気無い返事……(被害妄想)

ここまで素っ気無いと流石の僕も泣きたくなってくる。

あ…もう中に入っちゃったし。

「どうして僕の気持ちが伝わらないかなぁ……。」

高い空の上、僕は1人ごちる。

ふと……僕はある事に気付いた。

「もしかしたら……師叔が僕につれないのは…

他の人と付き合っていてもう既に姦っちゃってるからか−!!??」

僕は焦ってこう天犬を止めた。

「としたら相手は誰なんだ!?天化くんか!?」

『スース…楊ゼンさんはもう行っちゃったさね……。』

『邪魔者はいなくなったし……。』       (注・妄想)

「それとも武王!?」

『太公望…好きだぜ……。』

『わしもじゃ……。』             (注・しつこいけど妄想)

「…………………………。」

こうして僕は仙人界の用事を無視することを決定した。

                

 

 

「やっと行ったか…………。」

わしは楊ゼンが完全に見えなくなった事を確認する。

そして、足早に洗面所へ向かった。

もちろんこの火照った頬を冷ますためだ。

あの卑猥道士はこのごろ所構わず告白してくる。

本来ならば不謹慎だと叱り飛ばす事も出来るのだが

どうもあやつだと調子が狂う。

そのせいか、ついつい楊ゼンに対して態度が冷たくなるっつ―か

素っ気無くなるっつ―か。

真正面から楊ゼンに向かったらこんな大事な時期に

抑えが聞かなくなるような気がしたのだ。

「わしも修行が足らんのう……。」

わしは楊ゼンが向かったと思われる空を見上げた。

 

                 *

 

いつもの執務室。

机の上に溜まった大量の書類。

こぼれた墨の跡……

何ら変わりない。

変わっていると言えば…

「楊ゼンがいないのか……。」

確か楊ゼンが帰ってくるのは2日後。

それまでわしは1人、ここで仕事をする事になる。

だが、こうやって1人になるとついついあやつの事を思い出してしまう。

楊ゼンの少し低くて艶のある声…

『師叔…あなたの事が好きなんです。』

きれいな蒼い髪…

『他の誰よりも。』

不器用なわしにはどうする事も出来ない。

どんな甘い言葉で誘われても、どんな端正な顔で迫られても

わしは首を縦に振る事が出来なかった。

本当は、わしを一番に欲して欲しいと思っているくせに……

「……う……っ…」

いつからか楊ゼンに対するこの気持ちのはけ口に

わしはある事をするようになった。

「…っ……は…ぁ……」

楊ゼンの事を考えた時、いつのまにか自分が勃ちあがっている。

それは服の上からでもわかるぐらいだ。

わしは我慢が出来ず、おもむろに下衣を取り去り、直接触れると

待っていたかのように先端から白濁とした液があふれだす。

初めの頃、誰かに見られる事を恐れ、かすめるだけのような行為を繰り返して

いたが、日が経つにつれ…思いが募るにつれ…だんだんとその行為は

激しくなっていった。

「楊……ぜぇ…ん……」

包み込んだ己自身をこすると快楽が身体中に浸透していく。

「は…ぁ…楊……っ…」

わしが…楊ゼンの名を呼んだ時、

「すごく、嬉しいです…師叔……。」

「!!??」

後ろから当本人に抱きしめられたではないかっ!!

 

 

 

がさがさがさっ

「多分……この時間は執務室にいると思うけど…。」

僕は垣根をかき分け、こっそりと執務室の窓に近づいて行く。

うう……師叔以外に誰か居てなおかつ(ピ―――――――)な事や、

(ピピピ――――――――)な事とかしていたら嫌だなぁ……。

すると極僅かだが、部屋から師叔の気になる声が聞こえてきた。

「……っ…は……ぁ……」

……………………………。

…これは……喘ぎ…ってやつですか…?

僕は余計で邪魔者なんですか!?

そうなんですかセニョリータ!!??(誰。)

………………………………………。

決定案。様子を見て相手がわかり次第そいつを殺して

師叔を殺して僕も死ぬ。

封神計画どころじゃなくなるけどまあいっかー♪

僕は覚悟を決め、こそっと窓の中を見ると、

「…………………?」

師叔ただ1人。

窓を背にして座っている。

こ…これは……もしやっ……

「楊……ゼン……っ…」

は?

「は…ぁ……」

今…僕の名を……?

僕は急いで窓から部屋に入る。(不法侵入)

「……ん……楊…っ……」

ああ!!やはり師叔僕のことを想っての行為なんですねっ!?

僕は気持ちが抑えきれず、師叔を後ろから抱きしめてしまう。

「すごく、嬉しいです…師叔……」

 

 

 

「み……見るな楊ゼン……っ!!」

何故に楊ゼンがここにおるのだ!?

わしは楊ゼンの腕をふりほどいて慌ててシーツを取って身体を隠し、

部屋の隅へと逃げる。

こっ……こんな姿を見られるとは一生の不覚!!

「す…師叔……。」

「ええいっ!見るな触るな近づくな!!!(半泣)」

わしはそこまで一気にまくし立てると思わず目に涙が浮かぶ。

「うー………………」

「師叔……。」

楊ゼンが困ったような声を出しておるがもう知らぬ!!

すると徹底篭城を決めこんだわしにいきなり

「師叔……何故隠すのです……?」

楊ゼンが抱きついてきたではないかっ。

「何故…って……。」

んなもん恥ずかしいからに決まっているからではないか(///////)

しかしわしのそんな恥じらいも知らず楊ゼンは

更に抱きしめる力を強くする。

「は…離さんかいボケェッ!!」

……混乱のせいかついつい口が悪くなる。

ちなみにわしの生まれはかなりいいから本来ならば使わんぞ?

しかし楊ゼンは諦めるどころかよりによって耳元で

「一生、離したくありません。」

なんて言い出すから……つい身体を隠すシーツを握る手の力が

緩んでしまった。

ぶぁさっ!

「ぬおっ!」

楊ゼンはその隙をつき、わしの身体…というか下半身を覆っていたシーツを

剥ぎ取ってしまう。

「い……嫌………っ…」

「うそつきさんですね。身体はこんなに正直なのに?」

な…何て事を言い出すのだこの男は〜!?

わしはもう恥ずかしくて死にそうだっつーのにっ。

だが、楊ゼンはお構いなくわしに触れてくる。

「………っ………!!」

わしの身体が、楊ゼンから与えられる快楽で震えた。

 

 

 

師叔の唇はとても柔らかくどこか媚薬が混じっていて僕は夢中で

貪るように小さなそれを吸う。

師叔は僕の蒼い髪が開かれた胸に触れるたび、びくっと過剰な反応をしてしまう。

「大丈夫ですから…怯えないで……。」

耳元で囁くといきなり何かが切れたように師叔の身体から力が抜け、

膝が床につきそうになった。

しかし僕は慌てず師叔を支え、そのまま服を脱がしていく。

僕の手が触れるたびに師叔の口から漏れる声は煽情的で…

無理矢理にでも犯したくなる衝動に駆られる。

「い……嫌………っ…」

「うそつきさんですね。身体はこんなに正直なのに?」

師叔の顔は燃えるように赤くなる。

僕はそんな師叔が可愛くて仕方がなく軽い体を持ち上げ、

寝台へと運び、乱暴にならないようそっと降ろした。

 

                 *

 

「は……ぁ……っ…」

「師叔…師叔……。」

師叔の肌は見た目通り…なめらかで…

何か芸術作品に触れているような気持ちにさせる。

少し口をつけ、吸っただけですぐに赤く痕がつく薄くて色素の少ない肌…

華奢な手足……細い首……そして

「あ……っ……ぅ…」

何とも情欲的な喘ぎ……

「ん……ぅ…」

師叔は寝台のシーツを力いっぱい握る。

「だめですよ……。」

僕は力をこめて握りすぎ、血がにじんだ傷口をなめると

「ひ…ぁ……!!」

感じたのか師叔の腰が逃げるがしっかりと掴んでいるため

結局腰が浮く程度に終わる。

「だあほ……っ…」

なんとか師叔は文句を言うがろれつがまわらなく、

結局口を塞いだ。

「ちょっと……我慢してください……。」

僕は乱れる師叔の前髪をかきあげ、聡明な額に口をつけ、

そして柔らかい太腿の内側を撫でながら秘所へと指を進めると

そこはもう、ひくひくとかわいい蕾が震え上がっていたので優しく

撫でまわしおもむろに指を差し入れた。

「や……楊…っ……汚いから……っ」

師叔は僕を止めるかのように髪の毛を掴む。

「だめです。それにあなたに汚い所などありません。」

僕はさらに指を増やし、中をかき乱すように蠢かす。

しかしまだ十分にそこが濡れていないため、少しづつ押し広げるように挿れていく。

「やだ……っ…楊………っ……」

「ほら…こんなにいやらしい音がしますよ……?」

指を激しく抜き差しし、わざとくちゅくちゅと音を立てる。

「ば…ばか者っ……(汗)」

師叔の抗議も聞こえない振りをして指を3本と増やす。

「い…痛……ぁ……っ」

師叔は痛がっているので少々心配になったがしていくうちに

喘ぎも表情も恍惚に変わっていった。

「ほら師叔……気持ちがいいでしょう…?」

尋ねてみるが師叔は答えない。まあ、答えはわかっているけど。

どんどん指を進めて行くうちに触れると

「っあ……!」

異常に反応する所を見つけそこの周辺をなぞりわざと直接触れないで

じらしてみる。

「楊……っ…」

「なんです?」

わかっているけど師叔に言わせるために聞くと恥ずかしいのか

黙ってしまう。

「ほら…言わないとわかりませんよ……?」

そしてさらに師叔自身に触れ擦り上げてからイかないように

根元を掴む。

「……っ………」

もう相当我慢しているようだけどそろそろ限界?

「…イかせて……っ」

僕はにっと笑い、存在を誇示している師叔自身に口をつけ

「仰せのままに……」

と、手で包み込み激しく摩りこむ。

「やぁ……ん……っ…」

すると待ちわびていたように先端からとめどなく白濁とした液が流れ出す。

そして口に含みそろりと舐めあげると

「あああっ……!!!」

僕の口内に師叔から放たれたものが広がった。

つと、口を離し師叔の身体に余す所なくキスをしてから師叔の秘所を

嬲っていた指を一気に引きぬく。

「楽にして……」

まだ不充分だったが僕は腰をあてがい一気に師叔を貫いた。

「やあぁぁっ……」

「っく………」

師叔の中はとても……気持ちが良くて自身が痛いほどしめつけられる。

「そんなのっ…入らない……からっ…」

師叔はぎりっと背中に痕をつけるがそれでも僕はやっと手に入れた

師叔だから離すまいとどんどん中に進める。

「楊…ゼン……っ……」

「師叔…っ…気持ちいい……っ」

師叔も感じて腰を動かし始める。その様子がありありと見えて僕はさらに

興奮してきた。

「はあ……っ…楊……」

師叔はうつろな目で僕を見る。その意図を汲み、挿れたまま唇を重ね

舌を絡ませあいながら師叔の奥深くを更に突き、

「んん………っ!!!!!」

僕らは同時に果てた。

 

 

 

「不法侵入者……。」

「えーと…それは……(汗)」

「仙人界に行ってくるとか言っておいて…わしのプライベートを覗くとは…(怒)」

楊ゼンは申し訳なさそうに前髪をくしゃっとかき上げる。

わしは初めての行為の後、まったく身体が動かずそのままの姿で楊ゼンに

後ろから抱きかかえられていた。

「しかも強姦するし……。」

「……はい。」

「初めてだってのに3回もするし……。」

「……はい。」

「もうヤダって言っているのに続けるし……。」

「……はい。」

「なんてったって強姦だし……。」

「……はい。」

何だか言う事がなくなって最初に戻ったが楊ゼンはおとなしく…っていうか

わしの髪を撫でながら返事をする。

(聞いておるのかのう……?)

「……このごろ桃食べてないし。」

「……はい。」

「宴会したいし。」

「……はい……?」

わしの言葉に気付いたのか楊ゼンは言葉にやっと疑問符がついた。

「だあほっ、聞いておらぬではないかっ!!」

「いててててっ!!」

わしは垂れ下がる楊ゼンの髪を思いっきり引っ張るとあやつは痛そうな

声を上げる。

「痛いじゃないですかっ!」

「当たり前だ。痛いようにやっておるのだし。」

わしはぷいっとそっぽを向く。

「ったく。自分勝手なやつだのう…。」

わしがぶつぶつと文句を言うと楊ゼンはくいっとわしの顔を自分のほうに向けさせた。

楊ゼンの顔が見える。目が合ったとき、あやつはふっと微笑む。

「な、なんじゃ?(///////)」

改めて見つめられると少し照れる。

「師叔、僕のこと好きですか?」

……何故こんな質問をいきなりするかのう……?

どうもよくわからんがあまりにも自信ありげに聞くものだから

意地悪したくなる。

「どうかのう〜?不法侵入に強姦魔だし?」

「師叔ぅ……(泣)」

楊ゼンがあまりにも情けない声を出すからわしは思わず吹き出すと

「ってからかったんですか!?からかったんですね!?」

あやつはやっとからかわれた事に気付き、先程まで撫でていたわしの頬を

思いっきり掴みのばすではないかっ!

「いひぇひぇひぇ!!よほひぇんいひゃいいひゃい!!」

手足をばたばたさせて抗議するが今度は楊ゼンが笑い出す。

「はー……痛かった……。」

なんとかあやつの手を抜け出し自分の頬をさすった。

「師叔、まだ返事聞いてませんよー?」

「わしの頬をつねるやつのことなぞ知らん。」

慌ててわしの体を揺する楊ゼンを無視してわしは眠りに落ちていった…。

 

                   *

 

ふと、目が覚めると横で楊ゼンが寝ている。

『僕のこと好きですか?』

「……んなこと、聞かなくてもわかるではないか。」

わしは楊ゼンの頬に軽いキスをした。

 

「好きだよ、楊ゼン」

 

                         

                           終
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