「うぅ〜〜い…よっぱらったのう…。」

僕がふと見た時、何故か師叔は川のほうへ

ふらふらと歩いていた。

「むぅ〜〜〜、おっとっと…。」

落ちる!?

「師叔!!」

ヒョイッ

え?

聞こえるはずのない擬音が聞こえたような気がした。

ばっしゃあああぁぁぁぁぁん!!!

          

        風邪の一日

          

僕がわかっていることは三つある。

まず一つ目に、昨日の晩、武王が

『みんな疲れがたまっているだろうから今日は宴会をしようぜ!!』

などとのたまい、大量の仕事に追われていた師叔と僕が無理矢理

宴会場にひっぱりだされ、そして珍しく師叔がかなりよっぱらってしまったこと。

二つ目によっぱらった師叔が何を思ったのか川に落ちそうになり

助けようとした僕が…どうしてそうなったのかはわからないが…かわりに

川に落ちてしまったこと。

見ていた蝉玉によると

『太公望がいきなりよけたから助けようして勢いがついていたあんたが

そのままバランスを崩して落ちたのよ。』

ということらしい。

不覚だ…。

そして三つ目は…

「ヘックション!!!うー…。」

僕はそのまま風邪をひいて寝こんでしまったのだ。

 「…大丈夫かのう?おぬしでも風邪をひくということはあるのか。」

師叔がごまかすように笑う。

「…ありますよ。川に落ちてべちょべちょだった僕を

着替えさせないままそこらへんを引っ張りまわせばね。ックション!!」

「えーと…。」

師叔の頬に汗が伝う。

師叔は川に落ちてすっかり酔いが覚めた僕を見て

『おぬし…シラフだのう…。』

とか言い出しろくに着替えもさせないで、『武成王達もまきこみにいくぞ!!』だの

『酒を持って来い!!』だの言って僕を寒い春の夜、そこら辺を引っ張りまわしたのだ。

これではさすがの僕でも風邪をひく。

まあ…よっぱらった師叔はどことなく情欲的だなぁ…と見惚れていた僕も悪いが。

「の、のうのう。ちゃんと看病してやるから…。」

黙ってベッドに座っている僕を見て怒っていると感じたのか、

師叔は心配そうに声をかけてくる。

 「何か欲しいものとか…そうだ。リンゴでも持ってくるよ。」

欲しいもの…といえば…

「待ってくださいよ、師叔。」

立ち上がりかけた師叔を少し強く引っ張り僕のベッドに腰掛けさせた。

「ど、どうした?楊ゼン。」

師叔の大きい瞳が僕をうつす。

 「リンゴより、僕は早く治すために…。」

「治すために?」

「汗をかきたいわけですよ。」

「…なんか嫌な予感がするのだが…。」

「というわけでエイッ☆」

僕はそのまま師叔を押し倒す。

師叔は慣れているせいかベッドにおとなしく横になる。

「おぬしは病人なんだから、おとなしく寝ていたほうが…。」

師叔は一応、反論してくる。無理だとわかっているだろうけど。

「いいえ、僕にとってこれが一番なんです。

今、欲しいものはあるかと師叔は聞いたでしょう?

僕が欲しいのは師叔、あなただけですよ。」

「ぬう…へりくつこねおって…。」

「だって川に落ちたのは…」

「だぁ〜〜っ!!わかったわかった!!」

僕はその言葉を合図に師叔の唇をふさぐ。

「…っふぅ…う…」

僕はもちろん舌を口の中にさしいれ

師叔の舌をからめとる。

僕はたまに師叔の口内を舌で探りながら

師叔の体が逃げないようにやんわり肩を捕まえる。

「ッフ…う…」

師叔の唇をいろんな角度から貪り、

肩にまわした手をうなじから背中にかけて舐るようになぞらせる。

「む…っふ…」

服をめくり直に僕の手が肌に触れるたびに師叔の体がビクッと震える。

さすがに苦しくなってきて口をはずす。

僕はゆっくりと師叔の道服を脱がしていく。

「ちょ…楊…ゼン」

「師叔…」

全てがさらけだされ、恥ずかしさのせいか師叔の顔が朱にそまる。

そんな師叔の一つ一つの仕草が愛らしい。

僕は片手で背中をなぞらせながら、もう一方で

小さな突起を刺激する。

「…あ…は…」

悦くなってきたのか投げ出されていた師叔の腕は僕の肩にしがみついてくる。

僕はゆっくり時間をかけてうなじ、背中、腰と愛撫する。

そしてだんだん手は下腹部に移動させていく。

師叔はその意図を汲み取ったのか、

「ちょ…楊、ゼン…」

と少し嫌がった。

僕はそれを気に留めず手は太ももをとおり、そのまま師叔自身をも刺激した。

「うぁ…っ…や…」

師叔は頭をふったがそれは己を高める行為にしか過ぎなかった。

僕はそのまま師叔自身を口に含みゆっくりと、しかしだんだん舌で激しく刺激する。

その快感に耐え切れず師叔は僕の髪をかき乱す。

「うぁ…楊…ゼ…も…」

「まだですよ。」

師叔がイきそうになる寸前でいったん抑え、口を離した。

そしてもはや十分に緩くなっている師叔の中へと指を進める。

「痛…っ…ぅ」

「大丈夫ですよ…。すぐに悦くなりますから…。」

指をどんどん数を増やしながら進み、師叔の一番感じる奥を目指していった。

そして最奥までにたどり着いたときにそこのまわりをなぞり、たまにかすらせ

「師叔…どこですか…?」

と、たまにイジワルをしてみる。

そんな時師叔は顔をゆでだこのように赤くしながらも

「楊…ゼン…っ…知っておる…くせに…っ」

僕はこんな師叔が可愛くてたまらなかった。

そして要求されたとおり僕は優しく中を愛撫し始める。

「う…あっ…楊…ゼン…っ」

師叔の呼吸もしだいに荒くなってくる。

僕は師叔の中の指をスッと曲げた時、

「…………ッア…」

と師叔は絶頂を極めた。

師叔らしく強情にも口を抑えていたから声は小さかったが。

僕はゆっくりいれた指を一気に引き抜き、次の行為へと移るために服を脱いでいたら、

「おぬし…病…人では…なかったのか…?」

と、師叔は呼吸がままにならないまま問いかけてきた。

「ええ、そうですよ。でも、あなたの声を聞いていたら元気になってきました。」

師叔は今までの行為で赤くなっていた顔をさらに赤くさせ、

恥ずかしさのせいか顔を横にそむける。

僕はそんな師叔にフッと苦笑し服を脱ぎ捨てて、横を向いた師叔の顔を

やさしくこちらに向けさせる。

僕は師叔の体に覆い被さり、

僕は師叔の顔についばむようなキスをする。

それを合図のように僕自身を一気に師叔の中に挿れた。

「う…い…っつぅ…」

「師…叔…っ」

師叔は痛みと快感でなんともいえない表情になった。

「く…っあ…」

だが、だんだん快感が勝ってきて、必死に僕にしがみついてくる。

僕はかまわずどんどん腰を進めていく。

「楊…ゼン…っ…もう…」

「師叔…もう少し…我慢してください。」

僕は自身を師叔の最奥までゆっくりと突きつめた。

「師…叔…動きますよ…。」

「楊…ゼン…っあ…!!」

僕は激しく出入りさせ師叔の小さな体を揺らす。

それでも師叔は必死にしがみつき絶えまなく喘ぎをもらす。

「く…っ…あ…も…う…」

「師叔…っ」

僕も師叔の中で絶頂を極めそうになる。

「師叔…イって…良いですよ…っ」

「っ…ああああっ!!」

師叔がイくと同時に僕も師叔の中に精を解き放った。

 

         *

 

「……………………」

「ス〜ス〜、そんな怒らないでくださいよ〜。」

行為の後、愛しの人はかなりご立腹だった。

「お陰で僕の調子もけっこうよくなりましたし…。」

「……………………」

「師叔もけっこう乗り気…。」

「っだあーーーーっ!!!わしは確かに乗り気ではあったし

おぬしの風邪を治すためにはいたしかたあるまいと思っておった。

だがな…。」

師叔はなんだかとっても腰を引きずってるような

ぎこちない動作で僕のほうに振り返った。

「病人なのに3回も4回もヤるやつがおるかーーーーーー!!!」

そう。つい僕も調子に乗ってしまい、

かなりの回数を一晩のうちにこなしてしまったのだ。

「でも、最初の1・2回目ではぜんぜん汗をかいていませんでしたし。

というか、師叔のほうが汗をかいていましたよね♪」

「それだ!!それが不思議なのだ!!

なんでわしだけあんなに汗をかいたのにおぬしはまったく汗をかかなかったのだ!?」

「えーと…それは僕が天才だから♪…じゃダメですか?」

「ダアホめ。」

実は師叔が夢中になっている間、僕は『汗をかいていない体』に

変化していたのだ。何回も。

「まったく…わしはもう腰が痛くて動けん。もう寝る。」

師叔が僕のベッドで寝ようとした時、ふと僕はあることに気付いた。

「師叔…師叔…。」

僕は横たわっている師叔の体をゆさぶる。

「…うるさいのう。もうおぬしは満喫したであろう。もう寝かせろ。」

「いえ…そうではなくて…。」

「なんなのだ、一体。」

師叔がけだるそうにこちらを向く。

「とても言いにくいのですが…。」

「?」

「もう朝です。すでに起きる時間になっているのですが…。」

師叔は驚愕の顔から…そして怒りと変化させた。

「おぬしは朝までヤってたんかいーーーーー!!!!!」

 

         *

 

…あの後、僕は無理がたたって風邪が悪化し

さらに僕の風邪が師叔にまでうつって

太乙真人様に無理矢理苦い薬を飲まされて、

治ったが、僕の風邪が治った後

しばらく口をきいてもらえなかったということだけを

記しておく…(泣)

                    終