冬
零下の風が私を包み
雪がすべての物へ積もりゆく
息はまだ白く宙に浮いている
白い雪
白い雪と黒い夜の空のここで
私は
無彩色の中の
紅い点となろう
街灯は
降りゆく粉雪を照らす
雪は風により
うねる
力強く
そして積もり 動かない
もう うねらない 動かない
ただ単に私が踏む
踏んだ音を出しつつ
苦しいのだろうか?
私は家路へ急ぐ
降り積もる彼らには何もできないから
雪は無感情に積もる
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