とどわら
荒涼とした地に
風化した木が
枯れた 彼がいる
若い木の横で
自分の死をさらす
すでに折れ
その傷口からも 体の中ほどからも崩れ出し
紙細工のように彼は壊れ出す
塩の 海水の毒にやられて
彼はいる
とど松の彼が 死んでいる
一面に とど松の彼らが死んでいる
でもまだ
生きていた
とどわらの 枯れた木々は
別の花が
彼らの上に咲く
小さい花 咲いていた
まだ彼らは死なない
別な花を咲かせる
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