沈黙礼拝堂




静まりの時

ゆっくりと時間は流れ
木製品に囲まれた礼拝の場の
唯一の窓から
木々の生命の緑を伴った光は 差し込む

「自分」を知らせるのは 響く足音だけ
それも 椅子に座るなり消え去り

暗い中

何もいなくなる

視覚だけが
脳神経を刺激する
暗い光を放つ 木々の加工品と
緑の葉だけが


礼拝の場
俺はいない
敬虔な神経を持つ
僕が いる

そしてもう
何もいない


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