ベットの上にて
(この俺のどこかが俺を励ます)
(「大丈夫だ」と)
(この世界で)
(暗黒で不条理と無常の、俺が感じている世界で)
(眼窩にない目が)
(何かを見る)
(吹き飛んだ左の指が)
(指ざし、手招きし、触れる)
(足はもうないが、代わりに精神が駆け出す)
(右手は完全だ)
(俺のどこが俺を後押しする)
(ベットの上で、口の代わりに)
(俺の頭が紙の上に、叫びたがっている)
(書こう)
(俺は詩人だから)
(待とう)
(詩を書くときを)
(詩が来る時を)
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