鏡の僕
鏡の中に 僕がいました
さわやかな顔で そこにいて
剣が刺さった胸の その傷口から
虹を出していた
暗い色の血の代わりに
汚い血の代わりに
手に付着し続け 僕を
僕も
汚す 血は
虹となり
空に架けた 鏡の中で
現実ではない僕が
それも僕の姿の一つでした
back