孤独と茶
テーブルに茶を二つ置く
相手はいない
俺だけだ
この空間には俺だけだ
連れ合いはいる
永久の連れ合いがいる
目を閉じる
電気の音しかしない
それ以外何も聞こえない
目を開いて見える
孤独が
テーブルの向かいだけでなく空間全体を包む
孤独が
はてしなく覆う
孤独が
満たされぬ事なく
孤独によって満たされる
彼でも彼女でも人でもない
孤独
連れ合いの孤独
俺は孤独と茶を飲むため
二つ茶を入れる
二つとも俺が飲んでしまうが
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