腕の中の
かつてそれは
腕の中にしっかりと抱かれ
その丸い感触を感じ取っていた
大事な物
乱立する 太い柱の林の
そこから滴る 液体の池を跳ね
その片隅にて
僕はその感触に
浸っていた
今はもう
接合された それを剥ぎ取ろうとして
剥ぎ取れずにいる
柱の林にいるためか
液体が そこに溜まっているためか
性の林の その場所に いるためか
剥がれる事がない
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