「何をもって『人』とすると思う?」 「DNAじゃないのか?」 「哲学なんかの意味でだ」 「俺らが単に『人』を『人』って言っているだけだろ」 「当たっていると言える。別に『人』を『足』と言ってもいいし、『猿』と言ってもいい。『猫』を『人』と言ってもいい。だが俺の話を聞いてくれ」 「なんだ?」 「精巧なロボットがいたとする。行動も外見も頭脳も同じとしたら『人』と言えるか?」 「かもな」 「IQ200近くて人の言葉話せて人の感情を理解できる馬がいたとする。この場合どうだ?」 「微妙だな。で何言いたいんだ?」 「『人』とは案外ソフトウェアの面かもしれない」 「問題は基準か?」 「そうなんだ」 |