Viewsic Special ポルノグラフィティライブ特番    020224(SUN) ON AIR

Cupid (is painted blind) Special Live 『サル対サル』
                           福岡DRUM-LOGOS 020111(FRI)
SET LIST
1. ジレンマ 11. アゲハ蝶
2. オレ、天使 12. キミへのドライブ
3. マシンガントーク 13. Heart Beat
4. アポロ 14. 幸せについて本気出して考えてみた
5. リビドー 15. サウダージ
6. ビタースイート 16. Century Lovers
7. ライオン 17. ミュージック・アワー Ver.164
8. Search the best way encore
9. ロマンチスト・エゴイスト 18. ダイアリー 00/08/26
10. サボテン

 ドラムロゴスの前に横付けされる車。
 ドアがあいた途端に聴こえる晴一の笑い声……何があったのかは知らないけど、
到着早々楽しそうな雰囲気だなぁ。

 リハーサルの映像にかぶさって、まずはインタビューから。
 一言一句書いてると長くなるので、抜粋して書かせていただきます。

■ interview by 昭仁
 正直言って久々にライヴハウスでやると、ホールやアリーナと環境が違って
すごいしんどいけれど、ひしめきあって闘ってる感、あの空気を忘れちゃダメな
気がして。
 ごまかす方向にいつか行っちゃ嫌だと思うから、ごまかしがきかないテイストを
覚えておきたいという意味で、僕はライヴハウス公演をやっていきたい。

■ interview by 晴一
 ライヴハウスは狭いなっていうより近いなって感じがする。
 全身で表現すればそのまま伝わるというメリットもあれば、逆にもしも気持ちが
抜けた時があればそれも見られるから、相当本気でやらないと。

■ interview by タマ
 前回ライヴハウスでやった時は、サイズやモニター状況の違いとかにすごく
動揺した。
 今回のライヴハウスは、普通にやれたのが良かった。それが自分の中での
目標だったから。

 ライヴは『ジレンマ』から始まりました。
 きちんとベースソロではタマちゃんを映してくれてます。うれし〜。
 昭仁が妙な手拍子してるよ……首振りながら。
 当然晴一のソロの時は晴一が映る。これ、基本的なことながら嬉しいですね。
 あ、サビでタマちゃんが吠えてる吠えてる。
 ……と思ったら、晴一も吠えてるわ。
 続けて『オレ、天使』。
 うわん、タマちゃんのチョッパーがアップで映る〜幸せだぁ(^^
 でもできるならば、サビのとこのをね、もうちょっと角度上の方から見せてほしかったわ。
 ……てか昭仁、最後に中指たてるなよ(汗)
 『マシンガントーク』は絶対に絶対に最後のサビでタマちゃんが雄叫びあげるぞっと
わくわくして待ってたら、やっぱりね。しかもそこがちゃんと画面に映ってるし〜♪

■ interview by 昭仁
 1本のライヴの中で、メリハリをつけたかった。明と暗なら、それをはっきりつけたいなと。
 それが頭におおまかなイメージとしてあって、後はちゃんと僕ももっと自分で意識して
バンドアンサンブルの中に加わっていきたいなと、当たり前のことだけどもっと意識して
音を出すことを楽しみたいと思ってた。

■ interview by タマ
 演奏が良くないと次の段階にプラスアルファされていかない。
 逆にしっかり基本が出来てたら、どんな状況でも大丈夫かなと思う。
 単純に最高のクオリティが出せるようにやっている。

■ interview by 晴一
 大元としては音楽を聴かせたかった、聴いてほしかった。
 僕らはテレビとかでサービス旺盛に色々やってしまうけど、音楽が元なので
他の部分で興味持ってくれた人にも、元々の根っこには音楽があるっていうことを
伝えたかった。

 昭仁が会場内に呼びかけてます。
アキ:「サルたち、ようこそ。サルたち、元気か? 君らはサルか? わしらもサルだ」
 そうそう、今日って 『サル対サル』だからね。
アキ:「とにかく今日は皆さんね、野生に戻ってくれいうことなんよ、これは」
 囲うもん全部なしでとっぱらってくれと。
アキ:「出せるもんはすべて出して帰りたいと思うとるけね」
 で、『アポロ』へ。
 この入り方、やっぱ好きだなぁ。
 サビはもっぱら昭仁、会場にマイク向けてます。「もっと歌え」とか言ってますね。
 そして……おっ、やった。『リビドー』だっ。
 この前奏アレンジがもう1度聴きたかったんだぁ。
 それに何より、この曲が大好きな大好きな私としては、これを演ってる映像を
録っておける幸せが(^^
 よし、この間奏もきちんと晴一のギタープレイが映ってる。いいねぇいいねぇ。
 あ。『ビタースイート』だっ。
 昭仁がギターを持ちました。今ツアーでは、この緑色のを多用してましたね。
 あらためてこう聴くと、昭仁の歌い方粘っこいね、これ。
 歌詞が歌詞だしなぁ。
 でも好きなんだよねぇ、この手の曲。聴いててすっげー惚れるわ。

■ interview by 昭仁
 まだライヴを見に来たという意識の人が多いだろうし、それはいいんだけど、
もっと音の細部まで聴いてほしいと思うようになった。
 サポートメンバーと自分たちもパワーアップ、レベルアップしたと思うし、音を
出すことに前より自信が持てたから、ただ単純にそれを出したい。人に伝えたい。 

 メンバー紹介コーナーに入ってます。
 僕らといちばん古い付き合いになりましたねという、ジャッキーさん。
 そして帰ってきたポンプさん……あら、ポンプさんてば酸素ボンベ使ってます。
アキ:「いやいや、いっぱいあるし、酸素(笑)」
 どうやらただのネタじゃなくて、マジもんでしんどいみたいです。
アキ:「ほんまにしんどい?(笑)。空気が足りんと言うとるわな」
 サウスさんは昭仁と一緒に禁煙頑張ってるらしいんだけど……
アキ:「ちょっと吸ってるの? ダメじゃん」
 そしてここでNAOTOさんが登場しました。
 はい、ではポルノグラフィティの紹介を。
アキ:「ベース。ベース。ターマ!」
 会場に沸き起こる手拍子とタマコール。
 タマちゃん、「しゃべりすぎたけの。もう、しゃべりすぎて言うことがないんじゃ」と
笑ってます。
アキ:「ええ、ええ。なんでも言うてしまえ」
タマ:「あのー、ほんま、来てくれてありがと」
アキ:「ギター。ギター。晴一!」
 しゃべろうとしたところにやはり巻き起こる手拍子と晴一コール。
 それが段々とエスカレートしていって、苦笑する晴一。
ハル:「もっと君らに頑張れよと言おうとしたんじゃけど、わしの方が倒れそうじゃわ。
    熱いど、なんかここ」
 そう言い放ってから、ぺこりとおじぎする晴一がめんこいな。
アキ:「そしてボーカルの昭仁です」
 ライヴハウスでの、この距離感を忘れたくないと話す昭仁。
アキ:「あんまりその、熱いこと言いたいんじゃなしに、なんかこう、あるじゃん、
    なんか、やりとりみたいなの。よぅ見えるよ、君らの顔が。君らもわしらの顔、
    よう見えるじゃろうが。サル同士じゃ言いよんじゃ、じゃけ。それが言いたかったの。
    別にこの、くさいこといいたかったわけじゃないんね」
 NAOTOさんが加わったところで、『Search the best way』ですね。
 さっきの『リビドー』や『ビタースイート』とはがらっと変わった、まっすぐに響く歌声が
さすがです。
 なんか間奏部で映るNAOTOさんが、楽しそうな顔で電子バイオリン弾いててさ、
そういうのって見てて嬉しいね。
 派手なアクションなく、じっくりとアコギ弾く晴一の姿もいいし。
 曲終わりでのNAOTOさんのソロは圧巻です。

■ interview by タマ
 レコーディングではいつもNAOTOさんに弾いてもらってるけど、ライヴではまた
新鮮だった。自分たちの中になかったものだから、ほんとに楽器共々初めてだから、
仲間が増えた感じ。

 『サボテン』はねぇ、やっぱり晴一のスライド奏法ね、私的には。
 歌の間はすごいしみじみと聴き入ってるんだけど、間奏になった途端に私の
意識は晴一の左手に飛びます(^^;
 そうそう、この終わり方が好きでした、今回の『サボテン』。
 続きましては、会場内の手拍子から一目瞭然、『アゲハ蝶』ですね。
 そこに少しずつ音が重なっていって、歌に入っていくのが好き。
 『アゲハ蝶』での昭仁の歌い方(声)ってのも、また『Search the best way』や
『サボテン』とかとは違うんだよねぇ。まったく、色んな声持ってるよねぇ、彼は。
 最後に会場を指差して、「ありがとう」と言ってました。 

■ interview by 昭仁
 ファンとはいい関係でありたいと思う。
 音楽をやっていくうえでどういう距離感であればいいのかというのは
すごく難しいテーマではあります。

■ interview by 晴一
 今まではいかに近付こうか、距離を縮めようかということを考えてきたけど、
近付きすぎると伝わらないジャンルの音楽もあるから、難しいけど今度は互いに
一歩引けるように。
 バラードの音が減衰していく時に名前を呼ぶなと。ライヴはお互いにつくっていく
ものだと思うし、そういう意味で言えばその声は絶対にライヴを壊しているから。
 いい演奏をしてたら、ほんとは声なんて出ないはずで、それができてないという
自分たちの反省も当然あるけれど、音が小さくなったからメンバーに自分の声が
届くだろうという発想は間違っているから、そういうことはちゃんと言っていこうと思う。
 お互いに色々と教えたり教えられたりしながら、ポルノグラフィティはいいね、
ファンもいいねと言われるようになれたらいいですね。

 あ、これが『キミへのドライブ』なんだ?
 うっわぁ、初めて聴くけど、これまた予想外な感じだ。
 いいね、「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」って晴一やタマちゃんが叫ぶの。聴いててすっごい
楽しい。
 弾きながらタマちゃん、にこにこ楽しそうな笑顔見せたりしてるし。
 『Heart Beat』では出だし、タマちゃんが頭の上で手拍子あおってます。
 なんか画面の構図上、コーラス入れてるタマちゃんがまるでボーカルみたいに
見えて不思議な感じ。面白いなぁ。
 この曲では当然、昭仁の「もっともっとたくさんの愛を、おまえらにやるわ!」も
アリです。
 昭仁が「まーだまだ行く」と言い放って 『サウダージ』へ。
 その昭仁のセリフに、タマちゃん、ちらっと苦笑い(笑)
 しかしこの曲って赤い照明が似合います、ほんと。
 後奏のとこ、ギターラインが特に強調されてていいなぁ。
 そしてこの終わり方も切なげで好きなんだよね。
 ……とひたってたら、おおっ、出た、『Century Lovers』♪
 口に含んだ水を噴き出し、ペットボトルの水を客席にぶっかける昭仁。
 いやぁ、「fu-fu!」って客席をあおる時の彼の右手の動きが好きだわ。
 2番に入って昭仁、歌の途中に「至近距離でやってやるわ」と一言。
 何を?と思ったら……ああ、腰振りね。
 ……あんた、それをそんな至近距離でやるかい。
 しかもステージの高さ的に、ちょうど客席のみんなの顔の真ん前じゃんか(^^;
 間奏で前に出てきてギター弾いてた晴一、途中で客席から伸びてる手の中に
右手伸ばしました。一瞬だったけど、そりゃもう近くの皆さんは大騒ぎさね(笑)
 最後にfu-fuターイムっ。
「甘い!」「もっともっと!」と言う昭仁にあおられて張り切る客席。
 その様子に笑顔浮かべる晴一。楽しそうだなぁ。
 『センラバ』が終わると、続けざまに『ミュージック・アワー』。
 これが本編最後の曲です。
 しかしサビへ入る瞬間の昭仁のセリフってば。
アキ:「カモン! 変な踊り、カモン!」
 ごめん、昭仁、床に転げて大笑いしちゃいましたよ、私(笑)
 でもあの「変な踊り」は、妙にしたくなる。ハマる。何故だろう。
 それにしてもよく跳ぶなぁ、昭仁……と思ってたら、おお、NAOTOさんも
よう飛び跳ねながら弾いてますなぁ。

■ interview by 昭仁
 今回はツアーが終わった後にわかった部分が何個かある。
 自分はああなるためには次のツアーまでにこれとこれとこれとこれをやったり
考えたりしとけば、なんとなくいけるんじゃないかみたいなことを。
 ロックバンドとしてのイメージとはかけはなれて、神経質にやってる自分が
最初は理想と違うという感じで嫌だったけど、今は歌を歌うということに関して
ストイックになれてるのがすごく気持ちよくて、楽しいことと思えるようになった。
 結構いいかげんな性格の僕が、つきつめれるものをちゃんと見つけれたような
気が、ツアー4本目にしてやっとして、歌うのがすごい楽しいなと、今回で
ほんまに思えるようになった。 

■ interview by 晴一
 今回のツアーから照明プランやセットなど細部に渡るまで自分たちの意見を
入れていって、表現できる幅が増えたし、やっていることに責任感も持ってきた。
 これからはもっと隅から隅まで、3人、もしくは誰かしらの意思が入ってるような
ライヴになるんじゃないかと思う。
 僕らの音楽を好いてくれてる人たちとの間に馴れ合いや惰性が出ないように
ひとつひとつのツアーを新鮮なものにやっていきたい。

■ interview by タマ
 自分にとっても見に来てくれるお客さんにとっても、やっぱり一生懸命やらないと
意味がない。ライヴって特にそう。
 人によって一生懸命は絶対違うけど、もっと一生懸命できるかなと思う。
 もっとやれることはあると思ってるし、次はもっとできると思う。
 音が僕ら自身だから、それがダメだと全否定されてるようなもの。
 ましてやライヴなどはその時だけだから、なおさらちゃんと作品にもならなきゃ
いけないし、もっとシビアにやっていこうと思う。

 アンコール、おや、昭仁ってばピンクT着てるよ……サウスさんとNAOTOさんもだ。
 客席の人を指差して昭仁曰く。
アキ:「メガネくもっとるね。そりゃくもるわね、そんなもんね」
 ライヴハウスに行く時はやっぱコンタクトだね。
アキ:「今日この、文字通りサル対サル? なんか闘い以外の何者でもないね、
    これね。なんかいわゆる、空気の取り合いみたいな。ねぇ。えー、皆さん、
    空気をちゃんと吸って下さいね、たくさんね」
 いよいよ残り1曲。会場内に、「えーっ」と残念がるブーイングが起こります。
アキ:「最後完全燃焼しよう、完全燃焼。のぅ? 完全燃焼すれば悔いが残らん
いうやつよ」
 忘れちゃいけないことがいっぱいあるという思いを込めて 『ダイアリー 00/08/26』。
 しかしピンクのTシャツに緑色のギターって……すごいな(^^;
 演奏しながら、晴一も歌ってます。マイクは通してないけど。
 あ、そっか。この曲でスライドバー使ってたんだ、晴一。
 『サボテン』じゃなくて、どっかで使ってたよなぁと代々木の時に思ってたんだけど、
謎が解けた。
 タマちゃんが笑顔見せてます。
 昭仁は、最後はもう顔真っ赤で、嗄れた声を振り絞るように歌い上げてる。
 ほんとに全力投球だね。
 最後、みんなが舞台袖にハケるまで映してくれてます。
 あ、タマちゃんが前の人たちと握手してる。
 で、いちばん最後に丁寧なおじぎをしてステージを去って行きました。

 番組の最後に 『幸せについて本気出して考えてみた』をBGMに、
3rd album 『雲をも掴む民』についてのコメントを3人から。  

■ interview by タマ
 次のアルバムは納得いく仕上がりになってる。
 1枚目、2枚目はまだ知ってもらうためにという紹介的な要素があったけど、
今回は素な部分、普通な部分も盛り込んであって、より人間らしい部分が
出てるからすごい好きですね。

■ interview by 晴一
 わかんない。自信がないわけじゃなくて、つくってる時はエゴイスト。つくり終わると
臆病者になる。こんな自由にやっていいのかという感じなので、どう受け取られるか
わからないという意味。
 やったことはすごいエゴイスティックにやったから、それはいいと思ってる。
 ただ、どう受け取られるかはわからない。

■ interview by 昭仁 
 自分のために書いたと言えばおかしいけど、自分の思いを閉じ込めたものになった。
 前は聴く人のことを 「こうして反応をしてくれるだろう、こういう聴き方をしてくれる
だろう」とかすごく意識して書いていたけど、今回はそれよりも結構自分寄り。
 そういう結構自分的なものが相手にどう伝わるんだろうというのは楽しみ。

 見終わって単純に楽しかったですね。
 『ライオン』と『ロマ・エゴ』と『幸せについて本気出して考えてみた』の3曲が
番組ではカットされてしまって、ちょっと残念だったんですが……だって『ライオン』は
ジャパンツアーVer.だったらしいし、『ロマ・エゴ』もロングバージョンだったっていうし、
それをすごく聴きたかったんだけど。
 でもまあ、贅沢を言ってはキリがないので(^^;
 映像的には、各プレイヤーのプレイがかなりきちんと映っていたのでご満悦。
 「ここで晴一映して」とか「ここはタマちゃんでしょう」っていう私の個人的なポイントを
かなりの割合でヒットしてたので嬉しかったです。
 今回のライブ特番で私がいちばん気にしてたのはそこだったから。
 昭仁ばっかり映してるようだったらどうしようってね(^^;
 それにしても、これ見てたら、すっごいライヴ行きたくてたまらなくなりました。
 春(初夏?)のライヴ、楽しみだなぁ。