「肉屋」
 

時のながれる早さを今、実感しています。この1年は振り返ってみると、激動の1年でした。ゆのみを担当させて頂くことになり、市場に参加し、BSEが日本でも発見され、私の父が亡くなり、とうとう肉屋を始めることになりました。どれも1年前には予想していなかったことですが、悲しいことが多かった気がします。今年に入ってからは、経営を改善するために何かをしなくてはと夫と考えた末に自分達の育てた牛を、自分で切って売ることができないかと考えました。保健所に相談して加工所を作ることにしました。新しく建てる余裕は無いので、古い家の台所部分を改築して加工所にすることにして、4月に地元の人にお願いして工事が始まりました。たった7.8uの改装ですが大工さん、電気屋さん、水道屋さん、板金屋さん、左官屋さん等実に沢山の人が関わって下さり工事が無事終わりました。保健所の許可も下りていよいよスタートです。先日は立派な看板を友人が作ってくれました。今、お肉に張るシールも印刷屋さんの友人が作ってくれています。図面を引いて頂いたり、掃除を手伝ってもらったり、お世話になりっぱなしです。本当はこれからが本番なのに、保健所の許可が下りてほっとして次の動きが取れません。でも、のんびりはしてられません。覚えることが沢山あります。牛の部位毎の特徴を覚え、どうしたら一番おいしく食べてもらえるか、知らなくてはなりません。驚くほど沢山の部位に分かれるお肉を全部覚えるまで、いったいどのくらいかかるのでしょう。大切に余すことなく使うにはどうしたらいいのでしょう。やっと、保健所の許可を取るという大きな山を越えましたが、これからの山のほうが大きそうです。初めからこれらの大変さが解かっていたら、肉屋をやるなんていわなかったななんて、弱音をぽろり。1年後なんて言っているか楽しみです。

ゆのみ NO28   5月31日
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