雪印の部屋 
 雪印100株運動とは?
   
  2000年6月末、雪印乳業の食中毒事件が起こりました。過度の利益追求によるマニュアル無視と、トップの無責任、社会常識の無さの露呈に、マスコミ各社は一斉に雪印批判を展開し、消費者は不買を続けています雪印乳業はもともと北海道の酪農家たちが作った日本最大の乳業メーカーです。この問題を機に、少しでも確かな安全、安心を取り扱う雪印になってもらうために私たちに何ができるかを考え、合法的に会社を応援し、監視し、生産者としての農家の希望を要求できるように、株の購入運動を始めました。株は1000株単位で取り扱われています。1000株では高すぎてなかなか購入できないので、10人で1000株、つまり一人で100株買いました。
100株運動の目的とメリットは、農業女性が心から雪印乳業を応援するというメッセージを社員や家族の人たちに送ると共に、社会の仕組みに真正面から参加する意識と勇気を持つことでした。自らの人生を、自ら責任を取って生き抜き、決して被害者意識に陥らないとの決意ができること。そして株価の変動により時代の流れや、経済、政治にたいし否応無く敏感になって、様々なことを考え始めたことでした。
                    田舎のヒロインわくわくネットワーク雪印100株運動についてより抜粋

雪印のホームページに紹介されています。
 雪印体質を変革する会とは?

  ここをクリックしてください。雪印の社員の皆さんの熱い思いが伝わります。
      
 ニセコ町の対話集会

  2002.5.1にニセコ町において雪印の本社の職員の方々7名と懇談会がありました。ニセコ町の高橋真由美さんの誘いで参加しました。メンバーはニセコ町長、助役、産業課長と、高橋さんご夫妻と私でした。私は3月の早稲田の全国集会で、社長さんの話を聞いて、雪印を応援したくなりました。それまでは私は酪農家ではないし、私の周りの酪農家の雪印に対する反応の冷ややかさにも、それだけのことをやった企業なのでつぶれてもしかたないかな、と感じていました。しかし、人間人と人が会って話をしたり、聞いたりすることの意味の大きさを早稲田で知りました。西社長さんはこんなたいへんな時期に私たちの集会に出てきてくださって、真摯に質問に答えてくださった。すごい人だと思いました。田舎のヒロイン代表の山崎洋子さんは、何か問題があったら、大臣だろうが、社長だろうが、同じ土俵の上にたって一緒に考える大切さをいっていました。まさに、今回のニセコ町の懇談会は、雪印の職員の方々が、同じ土俵にたって考える会だったと思います。大きな組織であるゆえの問題は感じましたが、より多くの職員の方々が、今回のように生産者に直接会って話をお互いにすることで、変わっていけるのではないでしょうか。私は沢山の魅力的な方々に出会え、またニセコまでの景色の美しさにも行ってよかったとつくづく思いました。ありがとうございました。
 ニセコ町の対話集会の様子が雪印のHPで紹介されています。私はあの会で職員の方たちがどんな感想を持ったのか興味がありました。

2002.5.15
今日の北海道新聞の1面に雪印乳業の1000人規模の人員削減を検討していると、ありました。5月23日の決算発表、6月末の株主総会に向けてつじつまを合わせなくてはならないのでしょうが、先日お会いした皆さんがどうなってしまうのか心配です。田舎のヒロインでは雪印の動きを会員に知らせるため、報告書を印刷し、ただいま発送準備中です。もう少しでお手元に届くでしょう。ヒロインのHPに雪印の100株運動のことを載せるためただいま方法を検討中です。
2002.5.28
講談社文庫から 検証「雪印」崩壊 という本が出ました。北海道新聞取材班が書いています。読み進めるにしたがって日本の様々なシステムのひずみと重なるような気がしてなりません。雪印の向かっていく方向がいまいちよくわからず、農民や消費者から遠い存在に感じてしまいます。
農業新聞に埼玉で雪印とヒロインの懇談会があったという記事がありました。これからも活発に続けられるようです。雪印がどんな風に解体(?)するかわかりませんが、この努力は応援したいです。雪印が雪印であるために今苦しんでいる気がします。ここから何かが、生まれればすばらしいと思います。(そんな簡単じゃないか)
2002.6.6
今日の北海道新聞の一面に、雪印の名前が市乳部門に残るとありました。うれしい話題です。しかし、職員は大勢希望退職を余儀なくされるようで、心配です。
2002.6.13 今日の農業新聞に雪印が酪農家と協力してプライベートブランドを作ったというニュースが載っていた。生産者としても責任ある、やる気の出ることだし、消費者にとっても誰の牛乳かわかる安心がある。これを読んでやればできるじゃん。と思いました。続いて欲しいし、このような取り組みが増えて欲しいです。
2002.6.15 田舎のヒロインの事務局の人から連絡がありました。今月27日が株主総会で田舎のヒロインから6名の参加を予定していると聞きました。また皆さんに前日会いに出かけようと思います。西社長さんも交代と聞きました。ヒロインの100運動もどうなっていくのか不透明。
2002.6.29 雪印の株主総会が終わりました。3時間にも及ぶ会だったそうです。新社長の下どのように舵を切っていくのか注目しています。様子はみんなに聞いてお知らせします。
2002.10.29 雪印臨時総会があり、牛乳部門が全農と県酪と3社で新会社日本ミルクコミュニティとしてスタートすることが決まりました。メグミルクというブランドでスタートしますが、今までのそれぞれのブランド名も使っていくようです。
今回は私も初めて総会に参加しました。高野瀬忠明新社長の議長の下、高らかに第2の創業を宣言しました。雪印の株主総会は元社員という人たちが多いようで、(入り口で一緒になった方がやはりそうで、教えてくださいました)同窓会のような雰囲気がありました。このような厳しいときにも質問に立った人たちからは、提言や激励が沢山ありました。そんな中、最初に質問に立った方は雪印食品の裁判に関わっている方でした。いまだに親会社に何とかしてくれといっていることに驚きました。私たち農民は誰に言えばいいのでしょう。雪印食品の起こした事件で農民がどれだけ苦しんだか気づいているのでしょうか?社長さんは知りませんとはいえず、これからも就業斡旋を続けますとおっしゃいました。親会社でさえ危ないというのにこの人たちはどうして欲しいのか理解できませんでした。後で聞きましたが、雪印食品の役員に親会社から人が行っているそうです。その人たちが起こしたのだから親会社が責任を取ってくれと言うことらしいです。(はっきりと誰と誰とは聞いてませんし、わかりません)
社長さんが若々しくて、声が力強く、前の西社長さんとはまた違ったタイプの方でした。現場のことを良くわかっている方と聞きました。くれぐれも牛乳は牛のお乳だということを忘れずに製品作りをして欲しいです。来年の1月から牛乳部門が雪印から別れ、雪印はチーズとバターの会社になります。これらのシェアは業界トップに回復しているそうです。
2003.1.6 今日からメグミルクが発売されたそうです。しばらくは今までの雪印のパッケージも使われるようですが、小売店からの注文がメグミルクの出足が順調だそうで、メグミルクの割合を増やしたそうです。赤いパッケージに白い文字は目立ちます。牛乳は牛の血液から作られるのでぴったりかもしれません。年末に雪印の株を100株買いました。173円でした。下がり続ける株価に不安を感じています。
2003.1.23 農協に買い物へ行くたびにメグミルクを気をつけて見ていましたが、今日もありませんでした。聞くとなんと売り切れるのだそうです。空いたスペースがあって、隣に雪印の青いパッケージの牛乳と、四葉の赤い牛乳が残っています。コマーシャルのせいなのか、いつも売り切れるのだそうです。これには驚きました。今日は売り出しで2本298円。ちょっと安すぎ。3種類の牛乳、同じ工場で作られてると思うんだけど、消費者心理ってすごく不思議。
2003.2.10 昨日の雪印の株価は雪印から今後の資金のめどがついた発表のためストップ高、今日は下げ幅最大で終わったもよう。株価が安いので投機の対象となるらしく価格の変動が激しい。いずれにしてもしっかりした経営とは認められていないということで、後どのくらいかかるのか・・・。雪印食品を相手取って裁判を起こした株主がいるそうだ。こちらの動きも見逃せない。
2003.6.23 雪印乳業の株主総会だった。山崎さんと梶谷さんと参加した。社長さんの力強い声にきりっと締まった総会だった。最後まで質問者の声に丁寧に答える社長さんの姿はまっすぐに世間に姿をさらすというか真摯な態度は好感が持てた。田舎のヒロインのお二人からの質問は提言もありぜひこれからの雪印に生かしていただきたい。食品会社の株主総会なのに消費者の女性の姿が少ないのが気にかかる。これは山崎さんがおっしゃっていたんだがカゴメは消費者である女性に総会へ出席してほしいため100株で出席できるようにしたそう。取締役に1人の女性が入りましたがもっと増やす努力をしてほしい。今日はじめて聞いた話なのだが、植苗にある受精卵研究所が産廃になっているそうだ。雪印はもう手放したから関係ないのかも知れないが産廃とはひどい。やっぱり雪印食品の人たちも来ていた。会場の前でビラを配ったり演説をしていた。もっと混乱すると思ったけど社長さんの毅然とした態度に混乱もなく無事総会は終了した。法律の改正で田舎のヒロインの100株運動も岐路に来ているようだ。今日の総会でも順調に雪印は再建しているようなのでヒロインの支援活動も今後を考えなくてはならないようだ。ちなみにバター、マーガリン、チーズのシェアは1番だそうです。
2004.2.14 ヒロインの代表の山崎さんが北海道へいらしていて、空港で会うことができた。今回は雪印の取材でいらしたそうで、大樹の工場や札幌の資料館やヒロインに会って100株運動のことや雪印についてのいろいろを聞いてきたよう。というのも雪印の一連の事件を本にして出版することにしたということで、なんとか6月の雪印の総会までに間に合わせようとやっているそうです。雪印からお金をもらったら書きたいことがかけないと、自費で動いていると聞きまたびっくり。本当に山崎さんのエネルギーはすごい。こんな百姓他にはいないだろうなあ。どんな本になるかすごく楽しみ。できたらここでも紹介します。
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